原菜乃華、平野綾、小市慢太郎 『波よ聞いてくれ』個性豊かなラジオ局メンバーを深堀り

 瑞穂を翻弄し、まどかとの関係も気になる久連木の本職は、実は官能小説家。ミナレは瑞穂が官能小説を読んでいることを知って、彼女への認識を新たにしていたが、瑞穂は久連木が執筆しているからこそ読んでいるのだろう。

 そんな“50過ぎのオッサン”もとい“イケオジ”を演じている小市は、舞台俳優出身で、1990年代から数々の舞台、ドラマ、映画で活躍している実力派俳優。グレーヘアーがトレードマークの小市は、善人役から悪人役まで、どんなキャラクターでも秀逸に演じられるカメレオン俳優として知られている。

 NHK大河ドラマには『秀吉』(1996年)、『風林火山』(2007年)、『龍馬伝』(2010年)、『八重の桜』(2013年)に出演し、NHK朝ドラには『まんてん』(2002年度後期)と『てっぱん』(2010年度後期)に出演。民放の近年のドラマ出演には、『ボイス 110緊急指令室』(日本テレビ系)、『エージェントファミリー〜我が家の特殊任務〜』(カンテレ・フジテレビ系)などがあるが、筆者が特に強く印象に残っているのは、長瀬智也主演の『クロコーチ』(TBS系)だ。刑事部捜査第一課の課長で、公平な判断ができる頼れる上司役という設定だったが、一筋縄ではいかぬ裏があるキャラクターを怪演していたのが、今でもずっと忘れられない。

 『波よ聞いてくれ』の久連木役は、原作ファンからもイメージにピッタリだという声が上がっている。瑞穂、そしてまどか、さらにはミナリとの絡みも見逃せない久連木の、第4話以降の動向が大いに気になる。

■放送情報
『波よ聞いてくれ』
テレビ朝日系にて、毎週金曜23:15〜0:15放送
出演:小芝風花、片寄涼太、原菜乃華、中村ゆりか、平野綾、西村瑞樹(バイきんぐ)、井頭愛海、中川知香、小市慢太郎、北村一輝ほか
原作:沙村広明『波よ聞いてくれ』(講談社『月刊アフタヌーン』連載)
脚本:古家和尚
演出:住田崇、片山修、植田尚
音楽:林ゆうき、山城ショウゴ
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:高崎壮太(テレビ朝日)、神通勉(MMJ)
制作:テレビ朝日、MMJ
©テレビ朝日

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