プロ野球開幕記念 『呪術廻戦』『涼宮ハルヒの憂鬱』など記憶に残るアニメの“野球回”
最後は歌手としても圧倒的な支持を集めている水樹奈々が主人公・忍の声優を務め、今では盤石な人気を誇る小野大輔がモブキャラ(忍者2)役としてちょろっと出演し、ベテラン声優の若本規夫が大暴れしたアニメ『ニニンがシノブ伝』の第7話後半「忍、プレイボーるの巻」に触れたい。冒頭から『巨人の星』のオープニングを思わせる、「スタスタ」「タタタタ」という効果音のみで野球のプレーをする忍者たちの様子が映し出されており、同作らしい悪ふざけっぷりが満載。
物語はいつも通り忍と楓に“ダルがらみ”をする音速丸が野球の試合を提案する。その様子を見ていた忍者学園「ろ組」の頭領・泉が、自身の教え子であるくノ一たちを引き連れて登場。さらには、忍の妹・雅も加わり、男性チーム対女性チームの試合が急遽始まる。初回から4点を先制された男性チームは、先頭打者の音速丸が主審を目隠しして、勝手にボールを打ち上げる。
ただ、イージーな内野フライではあるものの、ボールをいくつにも分身させる術を使い混乱させることに成功。その隙に何周もベースランニングをして大量得点を狙う、野球のルールを無視した戦術を展開する。しかし、雅がグローブをいくつも出す術で対抗し、分身した全てのボールをキャッチ。実に108個ものボールをキャッチしたことで、一気にゲームセット。男性チームは敗戦を喫した。こちらは野球の本来のルールとは異なる内容ではある。とはいえ、「女、子供はゴーホーム。アンド、キスミー」「変身する時の呪文考えてたら、ぼーっとしてた」などなど、音速丸の名言がいくつも飛び出すカオスな回となっており、野球ファンもそうでない人も楽しめるだろう。
ほかにも、『Angel Beats!』、『侵略!イカ娘』、『CLANNAD』、『サムライチャンプルー』、『Charlotte』、『リトルバスターズ!』、『ドラゴンボール超』、『プリキュア』シリーズ……などなど数を挙げていけばキリがない。
野球回は登場キャラクターの違う表情が見られるレアな回と言える。WBC優勝をキッカケに野球人気がますます高まれば、アニメの“神野球回”もまた増えていきそうだ。