宇野維正の興行ランキング一刀両断!

『わたしの幸せな結婚』好スタート 半年ぶりの実写日本映画興収30億超えなるか?

 「作品の評価や満足度」という点では、大きく賛否の評価が分かれている『シン・仮面ライダー』の今後の推移にも注目したい。オープニング3日間の興収比では、2016年8月公開の『シン・ゴジラ』の約64%、2022年5月公開の『シン・ウルトラマン』の約54%。ちなみに『シン・ゴジラ』の累計興収はオープニング3日間の約10倍となる82.5億円。『シン・ウルトラマン』の累計興収はオープニング3日間の約4倍となる44.4億円。初動成績だけでは測れない、「作品の評価や満足度」はここまで大きな違いを生み出すという好例だろう。

 ここで『シン・ゴジラ』や『シン・ウルトラマン』との比較を持ち出すのは他でもない。2022年2月に発表された、『シン・ゴジラ』、『シン・ウルトラマン』、『シン・仮面ライダー』、さらに『シン・エヴァンゲリオン劇場版』も合わせた4作品のコラボレーションによる「シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース」というプロジェクトをふまえてのことだ。そこで庵野秀明は 「将来的には『シン』の括りが外れ、『ヒーロー』だけでなく『キャラクター』となり、他の作品も含め、国内だけでなく世界に向けた展開を目指し、その礎になればと願った企画です」とコメントを寄せていた。もともとそれぞれの版権元が異なるので、ハリウッドの「ユニバース」作品とは違って作品のクロスオーバーは想定されていないプロジェクトではあったが、今回の『シン・仮面ライダー』の公開をもって、「シン」の役割は一通り終えたということになるのだろうか?

■公開情報
『わたしの幸せな結婚』
全国公開中
出演:目黒蓮(Snow Man)、今田美桜、渡邊圭祐、大西流星(なにわ男子)、前田旺志郎、髙石あかり、小越勇輝、佐藤新(IMPACTors/ジャニーズJr.)西垣匠、松島庄汰、髙橋大翔、珠城りょう、小林涼子、浜田学、山本未來、山口紗弥加、平山祐介、高橋努、津田健次郎、尾上右近、火野正平、石橋蓮司
監督:塚原あゆ子
脚本:菅野友恵
原作:顎木あくみ『わたしの幸せな結婚』(富士見L文庫/KADOKAWA)
※コミカライズ:原作・顎木あくみ/漫画・高坂りと/キャラクター原案・月岡月穂(ガンガンONLINEにて連載中/スクウェア・エニックス)
制作プロダクション:TBSスパークル
配給:東宝
製作委員会: KADOKAWA、東宝、TBSほか
©︎2023映画『わたしの幸せな結婚』製作委員会
公式サイト:https://watakon-movie.jp
公式Twitter:@watakon_movie
公式Instagram:@watakon_movie

関連記事