山田裕貴が貫く「自分で考えろ」という父からの教え “一つの道を突き詰める”生き方を語る

 ロースクール(法科大学院)を舞台に、教師と学生たちによる青春群像劇が展開される、北川景子主演のフジテレビ月9ドラマ『女神の教室~リーガル青春白書~』。

 未来の法曹界を担う若者を養成するため、学生一人ひとりの悩みに向き合い、人としてぶつかっていく主人公の柊木雫(北川景子)。その対極にあるのが、司法試験合格のために徹底した合理主義を貫く藍井仁(山田裕貴)だ。

 「僕は正直、柊木先生派なんですよ」と語る山田に、多忙なスケジュールの中で考えていることや憧れている存在について聞いた。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

山田裕貴にとって“ゴッド”と呼べる存在は?

ーー本作には難しい法律用語が多いと思いますが、どのようにセリフを覚えていますか?

山田裕貴(以下、山田):とにかく家で声に出すようにしています。ただ、もう呪文みたいに思えてきて、言っても言っても覚えられないんですよ。経済的自由がどうたら、憲法第何条がどうたらこうたら、っていうセリフが4行とか5行とか続くんです。いきなり「経済的自由権の積極目的規制が……」って言われても、よくわからないですよね(笑)ただ、音として暗記するのは嫌なので、難しい用語はその都度調べるようにしています。

ーー藍井に共感できる部分はありますか?

山田:僕は正直、柊木先生(北川景子)派なんですよ。法律は大事だけど、このドラマでも明らかになっていくように、ルールによって苦しめられている人もたくさんいると思うんです。だから、法律が全てとは思っていなくて、やっぱり一番大事なのは心なんじゃないかなって。

ーー合理主義者の藍井とは相容れませんか?

山田:藍井も法律と心の関係については、柊木先生に同意しているんですよ。第3話で藍井が、憲法第19条によって、個人の内面の自由は守られていると言うシーンがあったんですけど、僕はそのシーンの台本を読んだときに、藍井も心がどういうものか、自由がどうあるべきか、そういうことを一度は考えたんだろうなと思いました。

ーー今後、藍井のパーソナルな部分も見えてくるのでしょうか?

山田:実は、第5話で一箇所だけ、僕がセリフを変えてもらった部分があるんです。藍井が守宮(及川光博)に向かって「柊木雫、彼女はどんな学生だったんですか?」と尋ねるシーンで、守宮に「おや、彼女に興味を?」と聞かれるんですけど、その答えが、当初用意してもらっていたセリフだと、「別に柊木先生のことなんて気にしてないですよ」と虚勢を張っているように僕には聞こえたんです。そこで、スタッフさんと相談して「いや、興味ではなく、理解できないものに対して理解したいという欲求、ただそれだけです」というセリフに変えてもらいました。藍井は、これまで自分のやり方が全てだと思っていたのに、なぜこんな無駄なことばかり教える柊木先生によって学生の成績が上がっているのだろう?って、それを理解できないことが悔しいんだろうなと思いました。そういう発見が現場でもあって、まだまだ藍井を掘り下げている最中です。

ーー藍井は、ロースクール生から「ゴッド」と崇拝されていますが、山田さんから見て神的な存在はいますか?

山田:やっぱり『ONE PIECE』のルフィですかね。『機動戦士ガンダム00』に、刹那・F・セイエイというキャラクターがいて、僕はどちらかというと刹那に近いです。

ーー2つのキャラクターはどう違うのでしょうか?

山田:ルフィは、「俺は弱い」と素直に認めることができる男。自由を大切にしていて、敵すらも味方にしてしまう魅力がありますが、刹那は例え自分の生き方がどうであったとしても、一つの道を突き詰めれば、何かを変えられるかもしれない、変わるかもしれないと考えています。僕自身もそういうタイプです。

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