リアルとバーチャルが交差する世界で6人の関係が絡み合う 『青春弑恋』本予告公開
3月24日に日本公開されるホー・ウィディン監督による台湾映画『青春弑恋』の本予告が公開された。
何の接点も持たない人々たちの間の奇妙な連鎖反応を描いたエドワード・ヤン監督の『恐怖分子』のテーマをデジタル時代にアップデートし、都市のミレニアル世代の若者の欲望と苦悩を描いた本作。2021年の第46回トロント国際映画祭でワールドプレミア上映され、同年の東京国際映画祭では『テロライザーズ』のタイトルで上映された。
一見何の関係もない6人が互いに影響し合い、オンラインゲーム、インフルエンサー 、ポルノ、コスプレ、妄想、刀、恋愛のもつれをベースに、台北駅の無差別殺人事件に巻き込まれていく。ここ数年、台湾の映画やテレビでは、若者が犯した凶悪な公共犯罪の後日談を取り上げることが繰り返されるようになったが、その事例を要とし、刺殺事件をきっかけに交錯するZ世代ティーンエイジャーたちの人生に焦点を当てた。
心に闇を抱え権力を振るうストーカー役で主演を務めたのは、ジャッキー・チェンと共演した『ナイト・オブ・シャドー魔法拳』などのリン・ボーホン。共演には、Netflixオリジナルシリーズ『次の被害者』で台湾のエミー賞と言われる金鐘奨(ゴールデン・ベル・アワード)最優秀新人賞を受賞したムーン・リーらが名を連ねた。撮影は『幸福都市』でホー・ウィディン監督とタッグを組んでいるジャン・ルイ・ヴィアラールが務めた。
公開された本予告の冒頭では、刀を持った男が台北駅に現れ、ヘッドフォンをした女が立ち尽くす中、悪夢が始まる瞬間が映し出されている。「家族が欲しくなった」と帰国した若い料理人と「みんな私を捨てた」と悲しみを訴える女は徐々に惹かれあっていく。それを影から覗く男。「私クズよね」と泣く俳優に「その気持ちわかる」と寄り添う女。過去にエロティックな配信をした俳優に興奮する男。その男と乾杯するマッサージ師。男に「彼氏になって」と迫るコスプレイヤー。「なぜ誰も教えてくれない!」と叫ぶ若い料理人。6人の関係が徐々に複雑に絡み合い、ショパンの「夜想曲」の音色が突然鳴り止む。報道陣に囲まれる女。電車の中で男は俳優の前に現れ「僕の恋人だ!」と叫ぶが「赤の他人よ!」と俳優は拒絶する。リアルとバーチャルが交差する世界で、この6人の間で一体何が起こっているのか。
■公開情報
『青春弑恋』
3月24日(金)公開
出演:リン・ボーホン、ムーン・リー、リン・ジェーシー、アニー・チェン、ヤオ・アイニン、ディン・ニン
監督:ホー・ウィディン
脚本:ホー・ウィディン、ナターシャ・ソン
撮影:ジャン・ルイ・ヴィアラール
編集:ヒューイ・リー、ホー・ウィディン
音楽:チアー、シュー・ユーイン、ドアン・シンユー
配給:2ミーターテインメント(2MT)
配給協力:クレプスキュール フィルム
©2021 CHANGHE FILMS LTD.
公式サイト:https://siren.2-meter.net/
公式Twitter:@seishun_siren