『相棒』右京の“怒りスイッチ”はどんなときに入るのか 過去シリーズのエピソードを振り返る

 1週間お休みとなった『相棒 season21』(テレビ朝日系)の第7話が11月30日に放送される。

 第7話で右京(水谷豊)と亀山(寺脇康文)が追いかけるのは、20年前の連続通り魔事件。若い女性を狙った強盗事件が7件連続で発生し、7人目の被害者である15歳の少女が亡くなって、メディアでも大きく取り上げられた事件だった。当時は伊丹(川原和久)も捜査本部にいたが、犯人を特定できず、迷宮入りしてしまったという。しかし、今になって特命係に、「20年前の連続通り魔事件の犯人が動き出す」と書かれた告発文が届いたのだ。右京と亀山が事件の手がかりを探す中、夜道で女性が襲われる通り魔事件が発生してしまう。

『相棒 season21』11月30日(水)よる9時放送/第7話 60秒 予告動画

 第7話の予告では、何かの書類を見せながら「言い訳が通ると思いますか!」と顔を震わせながら、声を荒げる右京が映し出されている。右京が怒ることは滅多にない。それは右京が基本的には相手の立場に関係なく、いつも誰に対しても敬語で丁寧に接する紳士的な人物だからだ。

 そんな彼が怒る時は、自分のしたこと、言ったことの重大さを自覚していなかったり、変に言い逃れをしようとする人を目の前にした時だ。たとえば、『season14』(2015年)で「テロには屈しない」「断固戦う」と事あるごとに口にする閣僚たちを試すため、彼らを標的にするテロ行為を計画していた、警察学校の学生であった犯人に、右京は同じく警察学校で発生したテロ事件を引き合いでに出しながら「憧れでテロの真似事をしてしまったんですね」と声をかけた。すると、犯人は「自分がしたのも立派なテロだ!」と反論。これに激昂した右京は「立派なテロなどこの世にない!」と一喝していた。かなりドライな一面があり、周囲からは「冷たい」「思いやりがない」「空気を読まない」と思われがちで、コミュニケーションにも多少難がある右京。だが、自身の信念を曲げずに、着実に真実へ近づき、人一倍強い正義感で、犯人を追い詰め、諭していくその姿は、まさに理想の警察官といえる。

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