岡田将生が語る、世界の舞台を経て意識した作品作り 「互いをリスペクトし合える環境に」

 岡田将生が主演を務めるドラマ『ザ・トラベルナース』が10月20日よりテレビ朝日系でスタートする。

 本作は、スーツケースひとつを手にいろんな街を渡り歩き看護に従事する、優れた資格を持ったフリーランス看護師“トラベルナース”である那須田歩(岡田将生)が日本に舞い降り、謎多きスーパーナース・九鬼静(中井貴一)とともに医療現場を改革していく医療ドラマ。アメリカでは全看護師の10%を占める40万人ものトラベルナースが存在し、コロナ禍のニューヨークでも活躍している。

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いらない緊張感はなくしていきたい

ーー脚本を書かれた中園ミホさんとお会いされた際に、「つい本音が出てしまって、恥ずかしく思いながら帰った」とコメントされていましたが、どんなお話をされたんですか?

岡田将生(以下、岡田):恥ずかしいから言えないんです(笑)。企画の段階からプロデューサーさんや脚本家さんの方々と会うのが初めてだったので、より力が入るというか、その話し合いの場で良い作品にしたいと思えたので、とても良い時間でした。素直に自分が思っている感情とか、本音を言える瞬間って意外と少ないじゃないですか。それをサラッと中園さんと(エグゼクティブ)プロデューサーの内山(聖子)さんには口が滑ってしまうような感じで話せたんです。内山さんには僕が16歳くらいの頃からお会いしているので、こうやってまたお仕事ができることもすごく嬉しかったです。

ーー中園さんの作品でこれまで印象に残っている作品や、本作で感じた脚本の面白さを教えてください。

岡田:『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)には僕もゲストで出演させていただきましたが、中園さんが描くキャラクター像というのはすごくメリハリがあって、面白いんですよね。どのキャラクターもイキイキとしてるのが印象的です。今回もナースの皆さんの人柄がとても魅力的に描かれています。今回一緒にお仕事させて頂きとても嬉しく思っています。

ーー本作で岡田さんが演じる歩は、“意識もプライドも高く、言動もストレート、一見感じの悪い”と公式サイトでは紹介されていますが、演じていてどんなイメージを持っていますか?

岡田:アメリカ社会で生き抜くためには、おそらく歩のように体力面も含めてすごくハートが強くないとやっていけなくて、それはリスペクトするポイントだとも思いました。仕事のスピード感も周りと違って、とっつきにくい。全話を通してそういうズレが「嫌な奴、めんどくさい奴」と言われながらも、観てくださる方にどこか愛されるような、ちょっとした抜け感を中園さんが要所に入れてくださっていて。観てる人たちに「ちょっとどこかまた行っちゃったよ、歩くん!」と思ってもらえるような“抜け”があるところはかわいいなと思っています。

ーー歩とほかのナースたちの関係性はどう感じていますか?

岡田:その場で思っていることをストレートに言うんですが、それが歩の良さでもあると思うんです。日本ではお互いをリスペクトし合って、より良い環境にするために話し合いをすることをどこか避けている人たちも多いのかなと思ったりもします。その部分を静役の(中井)貴一さんとお芝居で上手くやっていけば、より面白い関係性、面白いドラマになるのかなと思っています。

ーー撮影現場の雰囲気はいかがですか?

岡田:ナースって横のつながり、チームワークがとても大切なので、足並みを揃えてみんなで進んでいく姿を見せていくために、何度も共演させていただいている寺島しのぶさんや、野呂(佳代)さんも含めて、皆さんが現場をすごく盛り上げてくださっています。緊張感のあるシーンのときも、ナースステーションがあるだけでちょっとホッとするんです。ナースハウスでみんなでご飯を食べているシーンでは、野呂さんが食卓に出ている食材のTシャツを衣装で着てらっしゃるのがすごくかわいくて。そういうところも視聴者の方たちに楽しんで観てもらえたらいいなと思っています。エビフライを食べている野呂さんを見てるだけで、ほっこりします。

ーー主演として現場の雰囲気作りで意識していることはありますか?

岡田:33歳になったので引っ張っていかなきゃいけないと思うんですけど、そうじゃない自分もいるので、そこはあまり嘘をつかないで皆さんと接していこうとしています。最近、常々思うんですが、毎日来たくなるような現場が1番いいなと思っていて。なるべく現場を良い空気にしていたいし、スタッフさんもそこを汲み取って現場づくりをしてくださっています。ちょっと時間が空いて、また現場に来るときってすごく緊張するんです。良い緊張感は必要なんですけど、いらない緊張感はなくせるように引き続きちゃんとコミュニケーションをとっていきたいです。

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