『ちむどんどん』二ツ橋、フォンターナを去る 重子を口説くにはまだまだ遠い道のり

 『ちむどんどん』(NHK総合)第83話、重子(鈴木保奈美)を「アッラ・フォンターナ」に招待した翌日も、暢子(黒島結菜)はめげることなく重子に弁当を届ける。「うちは絶対諦めない」という暢子の姿を見て、和彦(宮沢氷魚)も重子の説得を試みるが、重子の気持ちは変わらない。「暢子は簡単には諦めない」という和彦に、重子は「私もよ。その点は気が合いそうね」と返した。学歴と家柄を重んじ、暢子と和彦の結婚に反対する重子と仲を深めることはまだまだ遠い道のりに感じられる。

 第83話では、フォンターナへの嫌がらせがエスカレート。張り紙による嫌がらせや無言電話などが2週間も続く。二ツ橋(髙嶋政伸)は房子(原田美枝子)のもとへ行き、「弁護士さんは何と?」と聞く。現状では警察に通報しても経過観察になってしまう可能性が高いが、房子は「とにかく被害の記録だけはきっちり取っておいて」と気丈に指示を出す。

 房子と二ツ橋のやりとりは決して長いシーンではない。だが、二ツ橋の表情や佇まいからはフォンターナの行く末と房子を心配する様子が窺え、フォンターナの料理長として、そして房子を支えたい思いから、この問題を重く受け止めているのが伝わってくる。房子もまた、このトラブルに対して困惑しているのが分かる。二ツ橋が立ち去った後、房子は少し不安げな表情を見せた。たった一人で道を切り拓いてきた房子だが、フォンターナの大切な客をも巻き込むトラブルとなると、フォンターナ存続が難しいと感じたのかもしれない。

 ある日、権田(利重剛)の子分と思われる男たちがフォンターナ店内で騒ぎを起こす。店の評判を下げるような言葉を大声で叫ぶ彼らに、二ツ橋は思わず掴みかかり「ゴミも無言電話もいいかげんにしてください!」と声をあげるが、二ツ橋が男を押しのけたことでさらなるトラブルに発展。男たちは突き飛ばされて足が折れたとして「顧問弁護士を通じて告訴する」と言い始めた。

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