『ちむどんどん』なぜ方言に違和感を感じるのか? 沖縄を描く工夫と地元の人が思うこと

 沖縄出身の主人公・暢子(黒島結菜)が、料理人を目指す物語『ちむどんどん』(NHK総合)。戦後のアメリカ統治下の沖縄を描いた連続テレビ小説は初で、沖縄返還50周年の節目ということもあり、どのように描かれるのか期待されてスタートした。

 沖縄が舞台の朝ドラといえば、2001年に放送された『ちゅらさん』を思い起こす人は多いだろう。小浜島出身のヒロインの物語で、沖縄返還30周年を前に作られた。小浜島は、沖縄本島から400キロ離れた八重山諸島のうちの一つで、人口およそ700名の小さい島だ。ロケ地となったさとうきび畑が伸びるまっすぐな道「シュガーロード」や、撮影に遣われた古民家「こはぐら荘」は一躍有名になり、今でも多くの観光客がおとずれ、観光ガイドブックでも取り上げられている。

 コロナ禍の影響で、沖縄の観光は今も大きな打撃を受け続けている。『ちむどんどん』には経済効果も望まれているように思う。

 筆者は、『ちゅらさん』の舞台となった小浜島に近い島で暮らしている。石垣島をはじめとする八重山諸島での『ちむどんどん』放送による反響を調べた。

 しかし、正直なところ、お土産屋さんやスーパーでオリオンビールの「ちむどんどん限定缶」を見かけたり、本やホテルでポスターを見かけることはあるものの、筆者としてはそれほど大きな反響を感じていない。八重山諸島は前述の通り沖縄本島から400km離れており、飛行機で行くほど距離が離れているからだ。どこか遠い場所の出来事、という空気があるように思う。

 周囲の人たちに、本作の印象を聞いてみた。連続テレビ小説を長年見続けているという民宿のおかみさんは、「方言に違和感があるね」と話す。ただその違和感は「ちゅらさんのときも感じていた」という。「2週目くらいからあまり観なくなってしまった。暢子と和彦(宮沢氷魚)にわじわじする」との声も聞いている。

 一方、小学生の筆者の子どもたちは、毎日楽しく視聴している。周囲の子たちも「ちむどんどんの意味知ってる?」と話していたり、先日石垣島でマリンツアーに参加したときに、石垣島出身のツアーガイドスタッフも、「ちむどんどん観てる? 毎日観てるよ!」と嬉しそうに話していた。合わない人もいれば、楽しんでいる人もいる。沖縄だから、八重山だからというよりも、一般的な視聴者の感覚と近いものだろう。

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