小泉孝太郎がWOWOWドラマに強く感じる「人間の匂い」　松本清張原作『眼の壁』に覚悟

「知ってしまうのが怖い」WOWOWドラマならではの感覚

――連続ドラマWには今回で5回目の出演。2015年『連続ドラマW 死の臓器』では違法な臓器移植問題に挑むTVディレクターの沼崎を演じました。

小泉：『死の臓器』は、医療制度や命の在り方を問う社会派の医療サスペンス。演じるのにものすごくエネルギーが必要で、撮影が終わった時に疲れたなぁと思ったのを覚えていますよ。医療用語も難しかったし、最終話、生放送で「報道はこれでいいのか」と訴える場面があるなど、セリフの分量も多かった。疑惑の医師を演じた武田鉄矢さんと対峙して大いに刺激をもらいましたね。

――『連続ドラマＷ 沈まぬ太陽』（2016年）と『連続ドラマW 真犯人』（2018年）では、上川隆也さんと共演しましたね。

小泉：『沈まぬ太陽』は上川さんをはじめ、そうそうたる俳優の先輩方が集まり、現場にはまるでお祭りのような熱気がありました。お祭りだけれど格闘技のようでもあって……。事故を起こした航空会社の労働組合委員長・恩地を演じたのが上川さんで、僕がその立場を引き継ぐという役どころでした。その後、『真犯人』でも上川さんとご一緒できたのが、うれしかったんですよ。ある誘拐事件に関して上川さんが演じた重藤警視の思いを僕が演じる日下刑事が受け継ぐという展開で、よりじっくり共演できたという手応えがありました。他にも『連続ドラマＷ アキラとあきら』（2017年）では銀行員でしたし、WOWOWのドラマではいろんな職業を演じさせてもらっていますね。

――WOWOW作品を代表する社会派ドラマに多く出演されてきた小泉さんから見て、WOWOWオリジナルドラマの良さはどんなところにあると思いますか？

小泉：言葉で表現するのは難しいけれど、毎回ゾクゾク感があるんですよね。『眼の壁』もそうですが、1話、2話と回が進むごとに意外な真実が明らかになり、真相に近づけば近づくほどゾクゾクしてくる。その感じはWOWOWのドラマにしかない。「真実を知りたいけど、知ってしまうのが怖い」というような感覚で、そこがどの作品も上手いですよね。それを生み出しているのは、原作やテーマの選び方、脚本の妙だと思います。同時に人間の匂いを強く感じる。『死の臓器』なら、臨床の現場に生きている医者の匂いのような……。全ての作品に共通しているのは、舞台となる時代の匂いと、そこに生きた人間の匂い。それが画面から伝わってくるし、もちろん現場で演じていても感じます。つまりはリアリティということになりますが、それがWOWOWのドラマを面白くしている大きな要素なのかなと改めて思います。

■WOWOWオンデマンドについて
スマホやPCでも見られるWOWOWオンデマンドはBS視聴環境がなくても視聴可能。
さらに、無料トライアルも実施中
申し込み月内は料金なしで体験可能。

■放送・配信情報
『連続ドラマW 松本清張 眼の壁』
WOWOWプライム、WOWOW 4Kにて毎週日曜22:00〜放送中
WOWOWオンデマンドにて全5話配信中
配信ページ：https://wod.wowow.co.jp/program/115842
公式サイト：https://www.wowow.co.jp/drama/original/menokabe/

『連続ドラマW 死の臓器』
WOWOWオンデマンドにて配信中
配信ページ：https://wod.wowow.co.jp/program/M09360

『連続ドラマＷ 沈まぬ太陽』
WOWOWオンデマンドにて配信中
配信ページ：https://wod.wowow.co.jp/program/M12663

『連続ドラマＷ アキラとあきら』
WOWOWオンデマンドにて配信中
配信ページ：https://wod.wowow.co.jp/program/M18922

『連続ドラマW 真犯人』
WOWOWオンデマンドにて配信中
配信ページ：https://wod.wowow.co.jp/program/M26535