『俺かわ』大和役から『ドンブラザーズ』主題歌まで 目が離せない森崎ウィンの活躍

 俳優・歌手として活動する、森崎ウィンが気になって仕方ない。2022年4月期放送のドラマ『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系/以下『俺かわ』)の第8話、『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』(TBS系)の第7話、『村井の恋』(TBS系)の3作に登場している。

 さらに、「新しすぎる戦隊」と話題の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(テレビ朝日系/以下『ドンブラザーズ』)のオープニングテーマとエンディングテーマを歌っていると知り、驚いた。戦隊ヒーローの主題歌といえば、歌唱力や表現力に秀でた歌手が多く起用されている印象がある。

 そんな引く手あまたの幅広い活躍を見せる、森崎ウィンのこれまでのキャリアと魅力を紹介したい。

ハリウッドデビューも果たす、異色のキャリア

 知れば知るほど、森崎ウィンの幅広さと多様性に驚く。ミャンマー出身で、ミャンマー人の両親の元に生まれ、10歳までミャンマーの旧首都・ヤンゴンで暮らしていた。日本に来たときは日本語をほとんど話せなかったといい、現在の演技からはにわかには信じられない(※1)。14歳でスカウトされ芸能界入り。ダンスボーカルユニット「PRIZMAX」のメインボーカルとして活動しながら、俳優としてのキャリアも歩んできた。日本語、英語、ミャンマー語を使いこなすトリリンガルだ。

 活躍ぶりも華やかで、2018年にはスティーヴン・スピルバーク監督『レディ・プレイヤー1』で主要キャストに抜擢され、ハリウッドデビューを果たし脚光を浴びた。

 国際ピアノコンクールに参加する天才ピアニストの姿を描いた映画『蜜蜂と遠雷』(2019年)では、ペルーとフランスの血を継ぐ容姿端麗なピアニストを演じた。第43回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。約半年前からピアノのレッスンを続け役作りをし、「日本での代表作にしたい」と挑んだと語る(※2)ように、確かな評価を得た。また『海獣の子供』(2019年)では、声優にも初挑戦。ドラマ『彼女が成仏できない理由』(NHK総合)では、自身の出身地でもあるミャンマー人の役を演じた。俳優として着実に、そして幅広い個性を生かしたキャリアを歩んでいる。

 一方アーティストとしては、2020年3月にPRIZMAXが解散し、“MORISAKI WIN”名義で本格的にソロアーティスト活動をスタート。2021年5月に1stアルバム『Flight』をリリースした。

 森崎は歌唱力も相当なものだ。抜けるようなハイトーンボイスと、柔らかな甘い声。戦隊ヒーロー主題歌といえば力強い歌声の印象が強くあるが、森崎は柔らかなバラードからロック調の曲まで幅広く歌いこなす。2019年9月放送の『うたコン』(NHK総合)で宇多田ヒカルの「First Love」を原キーで伸びやかに歌いあげ、その歌唱力に驚いた。

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