『私の解放日誌』号泣するキム・ジウォン 壊れた街灯の元で月を見るミジョンとク

 出会いがあれば、別れがある。Netflixで配信中の『私の解放日誌』は12話に差し掛かり、もうすぐ秋になろうとする季節が、人肌も恋しくさせているようだ。

 ギジョン(イエル)は、テフン(イ・ギウ)に姉のギョソン(チョン・スヨン)の態度に対するお詫びとして食事に誘われる。ギジョンはその食事の席で、冬までに良い人が見つからなければ、髪を剃る予定だと打ち明ける。外見へのコンプレックスや異性への欲望から解放されたいからだ。その話を聞いたテフンは、「剃らないで」とギジョンに言った。

 二人の新しい関係がスタートし、幸せな気持ちが止まらないギジョンは、過去の自分を反省し「人を憎む心は重いものなんですね。毎日地面に引っ張られていたのに、今は飛べそうです」と気持ちを表した。テフンも、娘のユリム(カン・ジュハ)にギジョンのどこが好きなのか聞かれると「気を休ませてくれる」と受け入れてくれる人だと告げた。しかしながら、今後、結婚を見据えて付き合っていくとなると、テフンの姉との間で大きな問題が生じそうだ。

 今回は、過呼吸になりそうになりながら号泣するミジョン(キム・ジウォン)の様子が印象的だった。ク(ソン・ソック)がソウルで、今までいた業界に戻ることを決めたのだ。クに対して、ミジョンは考えていることを全て打ち明けられるような存在になっており、唇まで重ねる関係になっていた。これ以上崇める必要はないとクは判断し、さらには昔の仲間に、「女がいる」と勘繰られてしまったため、ミジョンと出会ったサンポ市を出ることを決意することにしたのだろう。

 会話の中で、ミジョンの意地悪い上司の話になると、「弱い人間ほど意地が悪く、哀れだ」と言っていた。これは、最後にミジョンを突き放したク自身を表す言葉のような気がした。そしてクは、月を見上げ、「街灯が壊れていた時に月が良く見えた」と言ってわざと街灯を壊して見せた。いつも以上に光輝く月を見つめる二人は美しく、クにとってはミジョンへの精一杯の慰めだったようにも思える。ミジョンも「人間は夜のような寂しい時が一番まともだ」と返した。

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