大島優子が役を演じる上で大切にしていること　「“痺れるものって何だろう”と考えている」

「ゼロから生み出す作業に取り組んでみたい」

ーー最近、お芝居に関しては何か意識の変化などありますか？

大島：お芝居に対する意識は常に変化していて。いまは、どれくらい生身の自分を出せるか、自分の感情を出してお芝居ができる環境にあるかをすごく考えています。それは作品選びにしてもそうで、いろいろ幅広い役をやらせていただいているので、逆に「次は何をやれたらいいのかな」「何をしたら興奮するのかな」ということはかなり考えています。

ーー“自分自身が興奮するかどうか”がポイントだと。

大島：そうですね。でも、興奮するものもあるし、もちろんなくていいものもあると思うんですよね。でも、作品や役に対して、興奮するものがあるときにやっぱり痺れるというか。でもお芝居って、そもそも感情をコントロールするものではあるので、コントロールしている時点でなかなか痺れるものに出会えることって少ないんですよね。だから、「痺れるものって何だろう」ということはすごく考えているかもしれません。

ーーちなみにいままでやってきた作品で、一番痺れたのはどの作品ですか？

大島：あ～、それは難しいですね……（笑）。でも、主演をやらせていただいた『ヤメゴク～ヤクザやめて頂きます～』（TBS系／2015年）はその一つかもしれません。『ヤメゴク』で演じたのが、憎しみや憎悪をずっと抱えながら生きているキャラクターで、それが途中で漏れたり、爆発したりするようなシーンもあったんです。私は自分の人生において、そういう感情を持ったことがなかったので、あの役で初めてそういう体験をさせていただいたので、すごく痺れるところがありました。

ーーたしかに当時の大島さんにはあまりなかったような役柄でしたよね。近年はさまざまな映画やドラマなどで幅広い役柄を演じられていますが、まだチャレンジしてみたいことはありますか？

大島：いっぱいあります！　役柄的にも、意外とやっていないことが多いんです。弁護士さんとかは法廷で喋るの苦労するだろうなと思いますし、お医者さんの役はやったことのないオペのシーンとかに興味がありますし……あと、何かの悪役とかやってみたいなと思いますね。

ーー割と演じるのが難しそうな役柄が多いですね。

大島：難しいというか、自分の人生において体験しえないことなのかもしれません。自分の人生では絶対経験しないようなことなので、自分の中では計り知れないものだと思うんです。そういうゼロから生み出す作業に取り組んでみたいという意識は確実にありますね。

■公開情報
『女子高生に殺されたい』
全国公開中
出演：田中圭、南沙良、河合優実、莉子、茅島みずき、細田佳央太、加藤菜津、久保乃々花、キンタカオ、大島優子
監督・脚本：城定秀夫
原作：古屋兎丸『女子高生に殺されたい』（新潮社バンチコミックス）
企画・プロデュース：谷戸豊
音楽：世武裕子
企画・配給：日活
(c)2022日活
公式サイト： http://joshikoro.com/
公式Twitter： https://twitter.com/joshikoro_movie
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