5月13日公開の広瀬すずと松坂桃李のW主演映画『流浪の月』の本予告とポスタービジュアルが公開された。

　『フラガール』『悪人』『怒り』などの李相日監督最新作となる本作は、2020年の本屋大賞を受賞し、同年の年間ベストセラー1位（日販単行本フィクション部門、トーハン単行本文芸書部門）に輝いた、凪良ゆうの同名小説を映画化するもの。

　10歳の時に、誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗を広瀬、その事件の“加害者”とされた当時19歳の青年・佐伯文を松坂が演じる。また、事件から15年経った現在の更紗の恋人・亮役で横浜流星、癒えない心の傷を抱える文に寄り添う看護師・谷あゆみ役で多部未華子が出演。加えて、趣里、三浦貴大、白鳥玉季、増田光桜、内田也哉子、柄本明らが共演に名を連ねる。『パラサイト 半地下の家族』『バーニング 劇場版』『哭声／コクソン』『母なる証明』などを次々手がけてきた撮影監督・ホン・ギョンピョ、『キル・ビル Vol.1』『ヘイトフル・エイト』『フラガール』『悪人』『三度目の殺人』など、世界を股にかけて活躍する美術・種田陽平らが集結した。

　公開された本予告は、10歳の更紗（広瀬すず）と文（松坂桃李）が出会う場面から始まる。「うち、来る？」という文の声かけで始まったふたりの優しい共同生活は、ある夏の日の昼下がり、陽光きらめく湖で突如終わりを告げる。その日から更紗は世間を騒がせた女児誘拐事件の「被害女児」、文はその「誘拐犯」となった。それから15年後、偶然の再会を果たしたことから2人の運命は大きく動きだす。過去から身を隠すように生きてきたふたりの日常は一変。彼らを取り巻く人々を巻き込んで、擦り切れそうな感情と抑えきれない衝動がぶつかり合う。身も心も傷だらけになり、「私のせいで文を傷つけて、文の人生壊した」と夜の街をさまよう更紗に、15年前の文が「更紗は更紗だけのものだ。誰にも好きにさせちゃいけない」と語りかける。

　映像では、『贋作 桜の森の満開の下』や『フェイクスピア』などのNODA・MAPの音楽、第32回夏季オリンピックの開会式における森山未來のダンスパフォーマンスへの楽曲提供などで知られる音楽家・原摩利彦が手掛ける本編の劇中楽曲も初公開されている。

　あわせて公開された本ポスターには、なにかに想いを馳せるような表情を浮かべる更紗と文の横顔が切り取られている。同じくなにかを想いながらも、どこか距離を感じさせるまなざしの亮（横浜流星）と谷（多部未華子）。激しく動き出す運命に巻き込まれる前の一瞬の静けさを捉えた4人の表情に、「女児誘拐事件。その真実は、二人だけのもの。」というキャッチコピーが添えられたポスターとなっている。

　また、撮影監督のホン ・ギョンピョ、美術の種田に加え、主要スタッフも発表。種田と共に美術を手がける北川深幸のほか、照明の中村裕樹、音響の白取貢、編集の今井剛など李組常連のスタッフが名を連ねた。

■公開情報
『流浪の月』
5月13日（金）全国公開
出演：広瀬すず、松坂桃李、横浜流星、多部未華子、趣里、三浦貴大、白鳥玉季、増田光桜、内田也哉子、柄本明
監督・脚本：李相日
原作：凪良ゆう『流浪の月』（東京創元社刊）
撮影監督：ホン・ギョンピョ
音楽：原摩利彦
製作総指揮：宇野康秀
製作幹事：UNO-FILMS（製作第一弾）
共同製作：ギャガ、UNITED PRODUCTIONS
配給：ギャガ
(c)2022「流浪の月」製作委員会