直田姫奈、『着せ恋』海夢の“ギャルみ”と“ピュアさ”を両立させる表現力 原作者も太鼓判

 コスプレに対する造詣の深さと、初々しい恋模様で人気の異色ラブコメ『その着せ替え人形は恋をする』(以下、『着せ恋』)。人気グループINIのメンバーもラジオで話題にするなど、業界を超えて人気を集めている。ヒロインの喜多川海夢役を担当した声優・直田姫奈は、ジェットコースターのようにコロコロ変わる海夢の表情の変化に対応した演技スキルと、圧倒的な“ギャルみ”で、海夢を見事に表現している。

好きなものに真っ直ぐ向き合う姿とギャップの魅力

 同作は『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)にて連載中、コミックスの売り上げが累計300万部を突破する、福田晋一による大人気原作を、CloverWorksがアニメ化した作品。福田は2006年に第23回エース新人漫画賞奨励賞を受賞して漫画家デビュー。これまでに『シバラク』や『桃色メロイック』を連載し、自身の作品がTVアニメ化されるのは『着せ恋』が初となる。また、制作を担当したCloverWorksは、放送中の『明日ちゃんのセーラー服』『東京24区』、4月に待望のアニメが放送される『SPY×FAMILY』など人気作を次々と手がける、2018年に新設された新興スタジオ。勢いある両者のタッグによって、アニメ『着せ恋』は原作ファンからも支持を集めている。

 直田姫奈が演じるヒロイン・喜多川海夢は、読者モデルとしても活動するクラスの人気者。派手な見た目のギャル口調で、一見すると軟派な雰囲気だが、好きなものに対する熱い気持ちを持っている。本作の主人公・五条新菜にコスプレ衣装の製作を依頼し、交流を深めるうちに惹かれていく。

 海夢の魅力は、好きなものに真っ直ぐ向き合う姿とそのギャップだろう。好きなものについて語る時は早口になり、どんなものであれ人の好きなものを否定する存在を決して許さない。五条もあきれるほどよく食べ、嬉しいとピョンピョン跳びはねたり、その時の気分で行動するなど、感情表現はまるで子どものよう。その一方で、メリハリのあるスレンダー体型は実にセクシーで、人目を気にせずその場でいきなり着替え始めようとするなど、終始五条をドギマギさせる。ギャル特有の軽さがありながら、それに相反する乙女な表情とのギャップにも、海夢の人間味がにじみ出ている。いつものノリでサラっと言ったことの意味に、後から気づいて顔を真っ赤にするといった、うぶで可愛らしい一面も持っている。直田はそんな海夢の心の機微を、ノリを殺さず絶妙なニュアンスで表現している。

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