ジャック・オディアール監督が描く若者たちの恋愛 『パリ13区』特報&新場面写真公開

 4月22日公開の映画『パリ13区』の特報映像と場面写真が公開された。

 本作は、『ディーパンの闘い』『預言者』など数々の作品を手がけ、今年70歳を迎えるジャック・オディアール監督の最新作。『燃ゆる女の肖像』が話題を呼んだセリーヌ・シアマと共同で脚本を手がけ、“新しいパリ”の物語を描き出した。

 パリ13区の今日。コールセンターで働く台湾系のエミリーと高校教師のカミーユ、33歳で大学に復学したノラ、そしてセックスワーカーのアンバー・スウィート。多文化で活気あふれる現代のパリで、ミレニアル世代の若者たちが、不器用で愛おしい人間模様を織りなす。

 キャストには、ルーシー・チャン、マキタ・サンバ、ノエミ・メルラン、ジェニー・ベスらが名を連ねる。原作は、北米のグラフィック・ノベリスト、エイドリアン・トミネによる3つの短編『アンバー・スウィート』『キリング・アンド・ダイング』『バカンスはハワイへ』。

映画『パリ13区』特報映像

 公開された特報映像では、再開発の進むパリ13区がモノクロで映し出される。都会的な高層ビルと工場の煙が立ち込める夜のパリで、「どんなセックスライフ?」「誰にも拘束されたくない」と男女が囁き合う。そして音楽の高まりとともに街は陽の光を浴び、この街で出会う若者たち4人のカットが交差していく。これまで知られていなかった“新しいパリ”で彼らの恋愛ドラマの幕が開ける。音楽は、フランスのエレクトロニカ・アーティスト、Roneが担当。第74回カンヌ国際映画祭においてサウンドトラック賞を受賞し、第47回セザール賞でも音楽賞にノミネートされている。

 あわせて公開された場面写真では、高層ビル群のあいだを闊歩する台湾系フランス人エミリーや、伝統的なスタイルの部屋の窓を開くノラ、カムガール(ウェブカメラを使ったセックスワーカー)のアンバー・スウィート、カフェでお茶をするエミリーとルームメイトのカミーユの姿など、パリ13区で暮らす登場人物たちの日常が切り取られている。

 さらに、オディアール監督のコメントも到着。本作でパリ13区をテーマに描いたことについて、「パリでは何度も撮影をしてきましたが、13区を選んでモノクロで撮影することによって、より生き生きとしたものを提供できる可能性が生まれ、パリへの期待感が変わりました」とコメントを寄せた。

■公開情報
『パリ13区』
4月22日(金)新宿ピカデリーほかにて全国公開
監督:ジャック・オディアール 
脚本:ジャック・オディアール、セリーヌ・シアマ、レア・ミシウス
出演:ルーシー・チャン、マキタ・サンバ、ノエミ・メルラン、ジェニー・ベス
原作:『アンバー・スウィート』『キリング・アンド・ダイング』『バカンスはハワイへ』エイドリアン・トミネ著(『キリング・アンド・ダイング』『サマーブロンド』収録:国書刊行会)
配給:ロングライド
提供:松竹、ロングライド
2021年/フランス/仏語・中国語/105分/モノクロ・カラー/4K 1.85 ビスタ/5.1ch/原題:LesOlympiades/英題:Paris, 13th District/日本語字幕:丸山垂穂/R18+
(c)ShannaBesson (c)PAGE 114 - France 2 Cinema

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