『日本沈没』小栗旬×松山ケンイチの幸福な邂逅 17年ぶりの共演に至るこれまでの歩み

 一方の松山は1985年生まれ、青森県出身。ホリプロ・オーディションでグランプリを受賞し、2002年に『ごくせん』(日本テレビ系)で俳優デビュー。角川春樹に見出され、反町隆史主演作『男たちの大和/YAMATO」(2005年)に出演、翌年には2作が同年公開された『デスノート』シリーズのL/竜崎役で注目を集める。その後も順調にキャリアを重ね、青春コメディ『デトロイト・メタル・シティ』(2008年)ではデスメタルバンドのボーカルとして脚光を浴びてしまう音楽青年を演じ、第32回日本アカデミー賞(優秀主演男優賞)を受賞。2012年には大河ドラマ『平清盛』(NHK総合)でタイトルロールを担った。

 高く評価されたのはノンフィクション小説を映画化した『聖の青春』(2016年)。この作品で棋士・村山聖に扮した松山は、29歳で早世した主人公の将棋へのひたむきな情熱と将来を閉ざされた無念を体現。この役のために20キロ体重を増やすなど、徹底した “デ・ニーロ・アプローチ”での役作りも話題に。さらに2021年公開の『BLUE/ブルー』では、ボクシングを愛しながらも勝てない弱小ボクサーの瓜田信人役を熱演し、夢や恋どちらも上手くいかずにもがき続ける男の哀しみを体全体に滲ませ、観る者の心を激しく揺さぶった。

 そして『日本沈没-希望のひと-』では、大企業の御曹司であり、「日本未来推進会議」の議長を務める経済産業省の常盤紘一に扮している松山。常盤を演じるにあたり、小栗の立ち居振る舞いを参考にしたという。ともに“入念な役作り”という共通項を持つ演技派の小栗と松山は、まったく異なるタイプの官僚を演じながらも息ぴったり。今回の17年ぶりの再タッグは大成功と言えそうだ。

 最終話に向けて『日本沈没-希望のひと-』は怒涛のクライマックスを迎える。迫りくる日本沈没という試練を前に、国際的に難しい立場に立たされた日本は世界各国との移民交渉を成功させることができるのか? 天海、常盤の活躍とともにますます展開から目が離せない。

■放送情報
日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:小栗旬、松山ケンイチ、杏、ウエンツ瑛士、中村アン、高橋努、浜田学、河井青葉、六角慎司、山岸門人、竹井亮介、高野ゆらこ、与田祐希(乃木坂46)、國村隼、小林隆、伊集院光、風吹ジュン、比嘉愛未、宮崎美子、吉田鋼太郎(特別出演)、杉本哲太、風間杜夫、石橋蓮司、仲村トオル、香川照之
ナレーション:ホラン千秋
原作:小松左京『日本沈没』
脚本:橋本裕志
プロデュース:東仲恵吾
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/nihon_chinbotsu_tbs/
公式Twitter:@NCkibou_tbs
公式Instagram:nckibou_tbs

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