ルビー・ローズによる『バットウーマン』告発の詳細 非難された製作陣は事実を否定

 現地時間10月20日、米CW局『バットウーマン』の主演を務めていたルビー・ローズが、シーズン1で降板した本シリーズの撮影現場で起きたことを自身のInstagramのストーリーにて告発した。

 「Dear CW、もうたくさんよ」という書き出しからはじまるストーリーには、『バットウーマン』の製作および脚本を務めるキャロライン・ドリスとバーランティ・プロダクションズに所属するエクゼクティヴ・プロデューサーのサラ・シェクター、そしてプロデューサーのグレッグ・バーランティがタグ付けされている。「今から世界に撮影現場で本当は一体何があったのか知らしめてやる。まずは、ピーター・ロス、あなたから」と、前ワーナー・ブラザース テレビジョングループの会長兼最高経営責任者であるロスを名指し。彼が若い女性スタッフに、まだ試着中のズボンの股間部分に衣類スチーマーを当てさせていたという性的違法行為を告発した。さらに、彼女を調べさせるために雇った私立探偵を、自分の思ったような結果が出なかったからという理由で不当解雇したことにも触れた。「いずれにせよ、あなたには軍が待ち構えているから」というローズのコメントから、同じようにこれまでセクシャルハラスメントを受けてきた女性スタッフが多くいることが示唆されている。

 次の投稿は、自身のX線検査結果がモニターに映るなか、医師から説明を受けているビデオ。彼女は撮影現場でのスタント事故で椎間板ヘルニアになり、緊急手術を受けていた。半身不随にもなり得たこの事故以外にも、「1時間くらいのドキュメンタリーを作れるほど、記録してきたものがある。他に何が聞きたい? 首の骨折、肋骨が二つに折れたこと、腫瘍のこととか?」と、複数の怪我を負っていることを明かした。

 続く投稿では手術台にいる自身の写真とともに、以下のことを投稿している。「私がバットウーマンを演じるには体が硬すぎると言っていた人たちへ、この怪我のあと10日で現場復帰した私のことを考えてみて。10日間だよ!! そうしなければ、ピーター・ロスは主演をリキャストしないと言って、私の怪我のせいで(彼のセットで負った怪我のせいで)何百万もの損失が出ると言い、全スタッフとキャストも全員クビにされて、私に対して皆が失望すると言ったから」

 その後は2019年に開催されたサンディエゴ・コミコンに自身が欠席することを伝えている当時のビデオメッセージを投稿。自分がどれだけ出席を楽しみにしていたか、そして製作側の都合によって出席させてもらえず、そのアナウンスを自分自身に押し付けられたことへの怒りを表している。

 告発は終わらないどころか、さらに酷い内容になっていく。「最後に、親愛なるファンのみなさん、どうか私にこの酷いショーに復帰するかなんて、聞かないでください。どれだけ報酬をもらっても、銃を頭に突きつけられても、戻りません。それに、私は自ら辞めたわけではありません。彼らがケイト・ケインを、バットウーマンを壊した。私じゃない」と、ファンに向けたメッセージを書くと、自分自身以外に起きたセットの事故を暴露。撮影現場のクルーが全身にIII度のやけどを負って、彼の顔が焼け溶けるのを目撃してしまったにもかかわらず、その場に居合わせた人間には一切のセラピーが施されなかったこと、そんな彼にお見舞いの花を贈ったのは自分のみだったこと、そしてまだ整理のつかない直後にセックスシーンを強要されたこと、二人のスタントダブルを失ったこと、自分がスタント中に顔面の眼球付近を切ってしまい、失明しかけたことを主張した。そしてある女性PAスタッフが撮影中の事故で四股麻痺の状態にさせられたにもかかわらず、CW側は彼女を非難し、「調査をする必要がある」と名打って過失を認めずに支援をしなかった。そのせいで、彼女は医療費を賄うためにクラウドファンディングサイト(Go Fund Me)に頼ったと言うのだ。

 また、先述の脚本・製作のドリスを、「心がない」と言いながら、同じCW局で放送されている『リバーデイル』や『ザ・フラッシュ』、『SUPERGIRL/スーパーガール』が撮影中止になったにもかかわらず、彼らがコロナ禍にシーズン1の撮影を済ませたかったために無理に進めたこと、それなのに現場には4、5回ほどしか顔を見せなかったと非難した。

 さらに、ローズは共演者のダグレイ・スコットに対し、「女性のスタントダブルを傷つけた、ビッチみたいに女性たちに怒鳴り散らしていて悪夢のようだった。彼は自分の好きな時間に来て、好きな時間に現場を出て、好きな時に女性をいじめていた。私は番組の主演として、現場で怒鳴らないルールを送ったのに、却下されてしまった」と主張。

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