『ああ、私の幽霊さま』

　幽霊にすがりたくなるほど自分を変えたい、たとえそれが本当の自分でなくても。そう願ったのは『ああ、私の幽霊さま』のナ・ボンソン（パク・ボヨン）。「すみません」の口癖と内気すぎる性格が周囲をイラつかせ、カリスマシェフで憧れの存在カン・ソヌ（チョ・ジョンソク）の元で働くも、いつも失敗しては怒られてばかり。ところがある日、生まれた頃から霊感が強かったボンソンに、恋もしないまま幽霊になってしまったシン・スネ（キム・スルギ）が憑依してしまう。はじめは、自分と正反対の明るく大胆なスネの性格になった自分に戸惑うが、ソヌとの距離が近づいたことでスネに頼るように…...。後にそれが理由で苦しむことになるが、好きな人と夢と向き合うために前に進むボンソンは、閉じこもっていた殻から少しずつ脱皮して飛び立つ準備を始める。

　パク・ボヨンが演じる“内気なボンソン”と“積極的なボンソン”の見事な切り替えと、クールなソヌが好きな人にだけに見せる甘い面の対比が視聴者の心をくすぐる。ソヌを演じるチョ・ジョンソクは、『賢い医師生活』の陽気なムードメーカー・イ・イクジュン役でも大活躍中で、彼の持つ多才な一面を楽しめるのも嬉しいところ。ちなみに、衝撃の事実が隠されている幽霊になったスネのストーリーも見逃せない。

　3作品に共通して言えることは、“自分を大切にして自分を好きになる”ことで、周りも物事も動いていくこと。その過程を包み隠さずみせてくれたヒロインや仲間たちの優しさや弱さ、強さや頼もしさが、何かの小さなきっかけになるのではないだろうか。

■配信情報
『こんにちは？私だよ！』
Netflixにて独占配信中