『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』予告編を考察 ファンが思い出すあるエピソード

『スパイダーマン』話題の予告編を徹底考察

 そして殺人犯として取り調べを受けるピーターのシーン。ここでの注目は24秒あたりでピーターの前にファイルをドンと置く人物。ピーターの弁護士でしょうか? 首から下しか映っていませんが、もしかするとこれがファン待望のマット・マードックかもしれません。そう、Netflixドラマ『デアデビル』です。盲目のヒーロー、デアデビルは弁護士マット・マードックがその正体。チャーリー・コックスが演じていました。アニメなどではピーターの弁護士としてマット・マードックが活躍するみたいなエピソードがあり、ファンの間では“ピーターの弁護士”という設定はチャーリー・コックスのマット・マードックをMCUに出すチャンスと言われていたのです。さすがにこのシーンだけでマット・マードックと決めるのは難しいですが、確かにネクタイの感じとかNetflix『デアデビル』のそれに似ています。

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 この後、ピーターの友人たちも裁判の証言に立つために出廷すると思われるシーンが。ここでMJの後ろにフラッシュ・トンプソンらしき人物が見えますが、髪が金色ですよね。金色に染めたということでしょうか? コミックではフラッシュ・トンプソンはブロンドです。

 そこでピーターは状況を変えようとドクター・ストレンジに助けを求めます。ここからの流れは「ドクター・ストレンジが禁断の魔法を使って世界中の人々からスパイダーマン=ピーターという記憶を消そうとする。しかしこれが時空をゆがめ、マルチバース事象が起こる」ということです。

 ここのドクター・ストレンジとピーターのやりとりで、アメコミが好きな方はあるエピソードを思い出すハズです。「ワン・モア・デイ」です。

 予告編では、世界中の人々からスパイダーマン=ピーターという記憶を消すということは、MJたちの中からスパイダーマン/ピーターとの思い出も消えてしまうということを意味しているようです。ピーターはそれを嫌がりますが、それがこの行為の代償みたいなものです。

 コミックの「ワン・モア・デイ」では、メイおばさんの命を救うため悪魔メフィストと契約したピーターが、その代償としてMJとの幸せな結婚生活を“差し出し”ます。要はMJとの結婚をなかったことにされてしまうわけです。ものすごい心の喪失ですよね。

 これは私見ですが(本当に僕の勝手な想像です)、今回のドクター・ストレンジのヘマでこのような事態を招いたとしたら、あまりにドクター・ストレンジが“おそまつ”すぎる気がします(笑)。もしかすると、このドクター・ストレンジはメフィストが化けてるんじゃないか、と勘ぐってしまいます。

 ピーターたちが法廷に向かっていると思われるシーンで、ピーターを非難するデモ隊の中に、唐突にピーターを悪魔に見立てたプラカードを持った市民が映りますが、そのプラカードのビジュアルがちょっとメフィストっぽいんですよね。これもなにかの伏線ではないかと。

 そしてマルチバース現象が発生し、様々なヴィランが時空を超えて現れます。一番ハッキリしているのは最後に登場して「ハロ―、ピーター」と声をかける、『スパイダーマン2』でヴィランのドック・オク(演じるのはアルフレッド・モリーナ)ですね。その直前に球体の爆弾と笑い声。これは『スパイダーマン』のグリーン・ゴブリン(演じるのはウィレム・デフォー)の登場を示唆しています。

 その他、稲妻→エレクトロ、砂嵐→サンドマン、ピーターにわっと襲いかかる影→リザードと様々なヴィランが登場です。どのヴィランとの戦いも楽しみですが、僕はドック・オクとアイアンスパイダーの人工アーム対決に期待。当初、映画『スパイダーマン2』ではドック・オクの人工アームは、スターク・インダストリ―(アイアンマンことトニー・スタークの会社)製という設定が検討されていたそうです。

 あと気になるところと言えば、車の中からピーターを見ている黒人の女性(予告編だと2分29秒目あたり)。なんか意味深ですよね。もしかするとマイルス・モラレス(『スパイダーマン:スパイダーバース』の主人公)の母親!? 確かにこの映画にマイルス・モラレスのスパイダーマンが出てきてもおかしくないですね。

 繰り返しになりますが、トム・ホランドくんは、この予告で見せているのは“氷山の一角”と言っているので、まだまだすごいサプライズがあるだろうし、ここであげた予想など木っ端みじんかもしれません。いずれにしてもすごい映画になりそうです。

■公開情報
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
近日公開
監督:ジョン・ワッツ
出演:トム・ホランド、ゼンデイヤ、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョン・ファヴロー、ジェイコブ・バタロン、マリサ・トメイ、アルフレッド・モリーナ
原題:Spider-Man: No Way Home
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