マット・デイモン、同性愛者への蔑称使用について声明 「最悪の影響を与えてしまった」
マット・デイモンが、LGBTQ+の人々の蔑称を使用し娘に指摘されたことについて、Variety誌にて声明を発表した(参照:Matt Damon Insists He Never Used ‘F-Slur’: ‘I Stand With the LGBTQ+ Community’|variety)。
デイモンは先日、Sunday Times誌のインタビューで、「自宅で、映画のなかでも言われるジョークとして“f-slur”(同性愛者への蔑称)を使用した際、娘がいかにこの言葉が危険かを説明する論文を書いてくれたため、この言葉を使用するのをやめようと決心した」と語っていたが、この発言を受けSNSなどではデイモンを非難する声が多く上がっていた。
火曜日に発表されたデイモンの声明では、「私生活でこの言葉(“f-slur”)を使ったことなどなく、いかなる蔑称も使わない」とコメント。娘にどれだけLGBTQ+コミュニティが広がってきているのかを示そうとして使用したという。
また、CNN誌がデイモンの担当者に取材をすると、「私は、娘にその言葉(“f-slur”)が、日常的に何気なく使用されていたこと、2003年の自身が出演した映画のなかでも台詞として使われていたことを説明した」「娘は、その言葉(“f-slur”)が無意識に使われていた時代があるなんて信じられない。驚いていた」「私が娘を感嘆し誇りに思ったことは、文化的に当たり前になっているかどうかにかかわらず、その言葉(“f-slur”)がLGBTQ+コミュニティの人々にとってどれだけ苦痛なものであるのかについて、熱心に説明してくれたこと。彼女に賛同するだけでなく、彼女の情熱、価値観、社会正義への意欲に感激した」とデイモンからのコメントが。
また、「私はいかなる蔑称も使わない。私は、偏見をなくすためには、自分を“善人のひとり”とし、受け身になるのではなく、正義に向かって積極的に動くことが必要であることを学んだ。また、LGBTQ+コミュニティに対する公然とした敵意が未だ珍しくないことを考えると、私の発言が多くの人に最悪の影響を与えてしまったことも理解できる」と自身の考えを強調した。
同じくCNNの取材に、LGBTQ+のイメージに関するメディアモニタリングを行っている非政府組織GLAADのタレント部門責任者であるアンソニー・アレン・ラモスは、「マット・デイモンのインタビューとその後の発言の後に生じた会話には、この言葉、あるいはLGBTQ+の人々を軽蔑・軽視することを目的としたいかなる言葉も、主流のメディア、ソーシャルメディア、学校、職場、その他のいかなる場所において存在しないということの重要さを喚起してくれている」とコメント。
また、「反LGBTQ+による蔑称が今日も横行し、それらの発言により差別や間違ったステレオタイプを助長する可能性がある場合、特にコミュニティの外部の者が、LGBTQ+の人々を中傷したり表現したりする場合は、説明責任を果たす必要がある」と述べた。