遊園地で老人が凄惨な目に　ジョージ・A・ロメロ『アミューズメント・パーク』予告編公開

　7月16日に「カリテ・ファンタスティック！シネマ・コレクション2021」にて先行上映、10月15日より新宿シネマカリテにて全国順次公開される、故ジョージ・A・ロメロ監督の未発表映画『アミューズメント・パーク』の予告編と場面写真が公開された。

　1978年に『ゾンビ』を発表以降、“ゾンビ映画”というジャンルを確立したロメロ監督の幻の未発表映画が発見されたのは3年前。本作『アミューズメント・パーク』は4Kレストアを終えて公開となる。もともと年齢差別や高齢者虐待について世間の認識を高めるためにルーテル教会がロメロに依頼した企画だったが、出来上がった作品は老人の悲惨な状況が容赦なく映され、そのあまりにもストレートに当時のアメリカ社会を描いた内容に依頼者は慄き、封印されていた。

　公開された予告編は、「外は楽しくない」と落胆するボロボロの老人（リンカーン・マーゼル）に対し、「自分で確かめる」と言い、意気揚々と外出する綺麗な装いの老人（リンカーン・マーゼル）の姿からスタート。しかし、若者たちで賑わう「アミューズメント・パーク」の混雑の中での移動は老人にとって困難で邪魔者扱い。スリにもあった老人が「何も……何も……何もないんだ」と嘆く後ろ姿が描かれる。

■公開情報
『アミューズメント・パーク』
7月16日（金）カリコレ2021にて先行上映
10月15日（金）より、新宿シネマカリテほかにて全国順次公開
監督：ジョージ・A・ロメロ
出演：リンカーン・マーゼル
配給：ビーズインターナショナル
1973年／アメリカ映画／53分／原題：The Amusement Park
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