塚本晋也、『おかえりモネ』は過去の朝ドラ出演作と違う役割？　浅野忠信との共演にも期待

　『おかえりモネ』のほか、直近の出演作を振り返ると、『半径5メートル』（NHK総合）、『MIU404』（TBS系）、『いだてん〜東京オリムピック噺〜』（NHK総合）、映画『騙し絵の牙』など、俳優として活躍し続けている塚本だが、忘れてはいけないのが彼が映画監督でもあるということ。

　『鉄男』（1989年）、『東京フィスト』（1995年）、『野火』（2005年）、『斬、』（2018年）など、日本映画史に刻まれる異色作を手がけており、作品群を振り返ってみると朝ドラのイメージとは正反対と言ってもいい作品ばかりで、その振れ幅に驚かされる。

　注目したいのは、彼が監督を務めた『ヴィタール』（2004年）の主演を務めた浅野忠信が『おかえりモネ』にも出演すること。『ヴィタール』は解剖実習にのめり込んでいく主人公を通して、観客も現実と幻想の狭間を彷徨うことになる異色作だ。浅野が演じる及川新次は、百音の地元・気仙沼で漁師をしている人物であり、登米にいるトムさんとは物理的な距離がある。とはいえ、耕治がトムさんと昔からの馴染みがあったように、新次とも面識があってもおかしくはない。塚本、浅野の“朝ドラらしからぬ”共演シーンがあることを楽しみに待ちたい。

※塚本晋也の「塚」は旧字体が正式表記。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』
総合：午前8:00〜8:15、（再放送）12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K：7:30〜7:45、（再放送）11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演：清原果耶、内野聖陽、鈴木京香、蒔田彩珠、藤竜也、竹下景子、夏木マリ、坂口健太郎、浜野謙太、でんでん、西島秀俊、永瀬廉、恒松祐里、前田航基、高田彪我、浅野忠信ほか
脚本：安達奈緒子
制作統括：吉永証、須崎岳
プロデューサー：上田明子
演出：一木正恵、梶原登城、桑野智宏、津田温子ほか
写真提供＝NHK