『ドクター・ストレンジ』続編は“気が狂った”ホラーになる? エリザベス・オルセンが言及
撮影終了間近の『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題)』に出演する、ワンダ・マキシモフ役のエリザベス・オルセンが本作の雰囲気について言及した。
ディズニープラスにて全9話で独占配信されている『ワンダヴィジョン』。物語は終わり、現在は『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』も4月22日の配信で最終回を迎える局面に至っている。その間、『ワンダヴィジョン』の主演エリザベス・オルセンは、自身が演じるワンダが登場する『ドクター・ストレンジ』続編の撮影に参加していた。
『ワンダヴィジョン』のラストでスカーレット・ウィッチとして開花したワンダだったが、その魔力(パワー)がドクター・ストレンジとどう関わっていくのか、マルチバース展開となる中での活躍も期待されているなか、作品について多くは明かさないながらも、オルセンは映画の雰囲気を以下のように語った(参照:Elizabeth Olsen Says ‘Doctor Strange 2’ Is Bonkers and Has a Horror Show Vibe|Movieweb)。
「気が狂った映画よ、ホラーのバイブス満点の」
彼女はこの「気が狂った」を「bonkers」と表現していた。これは前後の文脈でその時々に意味が変わるスラングだが、主に「insane」や「crazy」の類語として使われる。気が狂った、狂気の、そして夢中になる、という意に近い。ホラーの文脈ではすでにマーベルのケヴィン・ファイギが本作にその要素を入れると公言していたし、彼が1作目の監督に雇ったスコット・デリクソンは「 “マーベル発の怖い映画”をつくりたい」と語っていた。デリクソンは『フッテージ』や『エミリー・ローズ』の監督でも知られる人物だが、残念ながら後にクリエイティブの意見の食い違いによって監督を降板。その後もプロデューサーの一人として映画に携わっているが、そんな彼の代わりに監督に抜擢されたのがサム・ライミだった。『スパイダーマン』シリーズを手がけた彼はすでにヒーロー作品を扱っていると同時に、『死霊のはらわた』や『スペル』などで知られるホラー監督でもある。スタジオがいかに『ドクターストレンジ』続編にそういった要素を入れたいのかが、この人選からもうかがえる。
そこに加わる“狂気”、それは脚本を担当しているマイケル・ウォルドロンの存在が大きい。『リック&モーティ』シーズン4第2話の「老人と座席」の脚本を書いた彼は、その後マーベル・ドラマシリーズ『ロキ』のクリエイターに抜擢された。もちろん、サム・ライミも十分に狂気的な要素を作品に持つ監督だ。『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題)』は2022年3月25日全米公開予定で、現在プロダクションが進んでいる。チームで織りなされる悪夢的な世界観に、今から期待が募るばかりだ。
■アナイス(ANAIS)
映画ライター。幼少期はQueenを聞きながら化石掘りをして過ごした、恐竜とポップカルチャーをこよなく愛するナードなミックス。レビューやコラム、インタビュー記事を執筆する。Instagram/Twitter
■配信情報
ディズニープラスオリジナルドラマシリーズ『ワンダヴィジョン』
ディズニープラスにて全話独占配信中
監督:マット・シャックマン
脚本:ジャック・シェイファー
出演:エリザベス・オルセン、ポール・ベタニー
原題:WandaVision
(c)2021 Marvel