玉森裕太演じるカメラマンがキーパーソンに!? 『ボス恋』“イマドキ安定志向ヒロイン”の面白さ
さらに、物語を面白くさせるのが、奈未がピンチの度に現れる潤之介(玉森裕太)の存在だ。イケメンカメラマン、しかも実は御曹司。強引に見えて、その行動に下心はなく、自由で気ままな子犬系男子という、もう韓国ドラマ顔負けのキャラクター。奈未は潤之介のペースに巻き込まれながらも、癒やしとときめきを感じずにはいられない。潤之介の飄々としていながら、本質的な話をサラッとしていく姿は、玉森の持つパーソナルなイメージともリンクしているのも微笑ましい。
仕事は思わぬ形で華々しい世界へと足を踏み入れることになり、恋についてもドラマチックな出来事が目白押し。誰もがうっとりするような展開だが、イマドキ安定志向ヒロインにとっては「望んでいない」というところが、本作の面白さ。
いや、もしかしたら「自分には無理だ」と思い込んで、望まないようにしていただけで、心の奥底では待っていたのかも知れない。「そこそこでいい」なんて言ってられないほど夢中になることができる仕事を。「人並みでいい」なんて考えが飛んでいってしまうような相手との運命の恋を。
自分は“普通”であり、“普通”の仕事・結婚をして、“普通”の幸せを手に入れる。そんな“普通”しばりな日々から、強制的に連れ出されてしまった奈未を応援しているうちに、「普通って何だ?」を考えずにはいられない。私たちが生きている人生は思っているよりもドラマチックで、それを“普通”にしようとしているのは、自分自身なのかもしれない。そんな気づきをくれるドラマになりそうだ。
※宮崎真佐子の「崎」は「たつさき」が正式表記。
■放送情報
火曜ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』
TBS系にて、1月12日(火)スタート 毎週火曜22:00~22:57放送
出演:上白石萌音、菜々緒、玉森裕太、間宮祥太朗、久保田紗友、亜生(ミキ)、秋山ゆずき、太田夢莉、高橋メアリージュン、なだぎ武、犬飼貴丈、橋爪淳、山之内すず、宮崎美子、高橋ひとみ、倉科カナ、ユースケ・サンタマリア
脚本:田辺茂範
演出:田中健太、石井康晴、山本剛義
プロデューサー:松本明子
編成:宮崎真佐子
主題歌:Kis-My-Ft2「Luv Bias」(avex trax)
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS