眞栄田郷敦×渡邉美穂×板垣瑞生が作り出す新しいムード 『星になりたかった君と』に感じた可能性
ドラマ『星になりたかった君と』(日本テレビ系)が、1月4日、5日の2夜連続放送に幕を下ろした。
前後編合わせて、実尺44分。後編の駆け足展開に、この長さに収めるのは難しかったんだろうなというのが正直な感想だ。タイトルにもある、なぜ那沙(渡邉美穂)が星になりたかったのかも少々分かりづらく、ラストの秀星(眞栄田郷敦)がパラレルワールドに突入して……といったいきなりのSF展開は(前置きがあったとはいえ)素直に受け入れるのは時間がかかる。
まず、このドラマは遊歩新夢による小説『星になりたかった君と』を“原案”に、新たに脚本が作られている。小説を未読のままドラマを観たため驚いたのだが、ナユタ(板垣瑞生)はドラマオリジナルキャラクター。先述したSF展開もドラマ用に脚色されたもので、小説は現代ドラマの純愛ストーリー。渡邉がブログ(渡邉美穂公式ブログ:この空は世界で繋がっている。)で紹介しているように、「ドラマを観てから読むも良し。読んでからドラマを観るも良し」といったところだろう。
後編から本格登場したナユタ。急に那沙や秀星の前に現れては、幻の彗星クロノグラフ、パラレルワールドの存在を教える、(おそらく)ほかの次元から来た未来人という設定。クレバーかつクレイジーな役柄で、秀星と那沙を再び引き合わせる役目を持つ。演じる板垣瑞生は、映画『初恋ロスタイム』やドラマ『FAKE MOTION - たったひとつの願い -』(日本テレビ系)、『社内マリッジハニー』(MBS)と主演作を重ね、朝ドラ『エール』(NHK総合)にも出演していた今注目の俳優。派手な髪色という点では、映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』を思い出させる。