片岡愛之助の全力顔芸に宮野真守も顔面筋で競演 『半沢直樹』カオスな状況に

 さて、銀行が帝国航空にした150億の追加融資は、当時は問題がないとして金融庁に承認されていたが、その前後で、業績予測が下方修正されていたことが判明。検査を乗り切るために、数字を改ざんした疑惑が持ち上がる。誰が数字をいじったのか? 自分がやったと話す山久に対して、半沢は、部下である田島(入江甚儀)のメール記録から、真相は別のところにあると考える。

 最後に残った敵は行内の抵抗勢力。前担当として、事あるごとに半沢の邪魔をする曾根崎(佃典彦)は、上役の指示を受けて、山久に責任を負わせようとしていた。上役は大和田か紀本(段田安則)のどちらか、あるいはその両方と考えられる。曾根崎は半沢によって成敗され、裏工作を認めたが、肝心の上役は不明のまま。その間に人員受け入れ予定のスカイホープは、新規路線認可が却下され、中野渡は数字改ざんの責任を取って謝罪。東京中央銀行には国から業務改善命令が下された。

 銀行内にスパイがいて、国とタスクフォースに情報を漏らしている。目的は、銀行に債権放棄を飲ませること。再建をめぐってガタつく帝国航空に、方針が一致せずぐずつく銀行。そこに政治家が圧力をかける。敵に包囲され、思うように身動きが取れない半沢の苦労がしのばれる。腹の読めない役員連中をよそに、企業再生に賭ける信念を吐露する半沢。「銀行の底力を見せつけて、自分たちの傲慢さを思い知らせてやる」。倍返しを宣言し、香川が神回を予告する次週へ。

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログTwitter

■放送情報
日曜劇場『半沢直樹』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:堺雅人、上戸彩、及川光博、片岡愛之助、賀来賢人、今田美桜、池田成志、山崎銀之丞、土田英生、戸次重幸、井上芳雄、南野陽子、古田新太、井川遥、尾上松也、市川猿之助、北大路欣也(特別出演)、香川照之、江口のりこ、筒井道隆、柄本明
演出:福澤克雄、田中健太、松木彩
原作:池井戸潤『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』(ダイヤモンド社)、『半沢直樹3 ロスジェネの逆襲』『半沢直樹4 銀翼のイカロス』(講談社文庫)
脚本:丑尾健太郎ほか
プロデューサー:伊與田英徳、川嶋龍太郎、青山貴洋
製作著作:TBS
(c)TBS

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