『ヲタクに恋は難しい』ミュージカルシーンの裏側が明らかに 鷺巣詩郎のコメント公開
本日8月19日にBlu-ray&DVDが発売される『ヲタクに恋は難しい』より、ミュージカルの作曲・編曲を手がける鷺巣詩郎のインタビューコメントが公開された。
本作は、数々のWebマンガランキングで1位を獲得し、 単行本化&TVアニメ化され、累計発行部数900万部を突破した同名マンガを福田雄一監督が実写映画化したラブストーリー。隠れ腐女子のOLと重度のゲームオタク (ヲタク)の幼なじみが不器用な恋物語を繰り広げていく。
共に福田組経験者である高畑充希と山崎賢人が初共演で主演を務めたほか、菜々緒、斎藤工、賀来賢人、ムロツヨシ、佐藤二朗らがキャストに名を連ねた。
以前からミュージカル映画を作りたかったという福田監督は、アニメと音楽の親和性の高さに着目したと同時に、「ヲタクじゃない人たちにも観てもらうための策として“ミュージカル要素”を取り入れました。僕らはこの映画を2.5次元ミュージカル映画と呼んでました」と語っている。この作品の肝になるミュージカルの作・編曲を手がけるのが、映画『シン・ゴジラ』や『エヴァンゲリオン』シリーズの音楽も手がけ、アイドルからジャズ、R&B、そしてアニメ、特撮と幅広いフィールドで活動する音楽家・鷺巣詩郎。
鷺巣はタッグを組む福田監督については「僕の世代から見ると、今 いちばん旬のオピニオンリーダーで、世の中を代弁できる方です。 誰よりやんちゃなエンターテインメントの作り手……みたいな、 そんな良さがとても滲み出ていると感じました」と、 初顔合わせだった2018年当時、監督が“今” やりたいことに大いに興味を持ち、早速音作りに入ったそう。
鷺巣の本拠地・ロンドンで、 世界を代表するスタジオオーケストラ「ザ・ロンドン・スタジオ・オーケストラ」 と大編成のスコアから作り出されるサウンドを次々とレコーディングし、 徹底的に作り込んだ歌入りのデモを福田監督やスタッフに次々と送ったという。「例えば高畑さんをイメージして書いた曲、 菜々緒さんをイメージして書いた曲も、監督は『 これは逆に賢人くんが歌ったほうがいいんじゃないか』 という発想をして、それはやはりテレビや映画でずっとやってきて、世相を知る方の勘と嗅覚だと思いますので、僕はすぐにキーを変えたり、頭の中を全て入れ替えて方向転換していくという作り方でした」 と、その制作秘話を語る。そして「デモを聴いて勝った!と思いました」と福田監督がオープニングナンバーに選んだのが『いっさいがっさい SAVE THE WORLD』。冒頭で、高畑と山崎が、総勢50名のコスプレイヤーと共にダンスを踊るシーンで使われている。
鷺巣はこのシーンが映画の中で特に印象に残っているという。「 あのシーンはすごく印象深いですね。 みんながコスプレで踊るというのはエンターテインメントとしては今までになかった画だし、福田監督がうまいのは、例えばあれがハリウッドだったらあの6~7倍の人数を集めたり、CGで増やしたり人海戦術だと思うんですよね。それは『ベン・ハー』(1959年)の時代から変わっていません。『銀魂』シリーズを観てもそうなんですが、福田監督はどこかにチープなところを入れて、コンパクトな“わびさび”というものを大事にしているように感じます。それと、やっぱりヲタクの美学というのは段取りの良さとか、オーガナイズされすぎたものではないんです。みんながバラバラに好き勝手にコスプレして、一糸乱れぬ、ではないダンスをしている面白さに惹かれると思うので、そういうところを監督はよく見抜いていると思います。そういう意味で、僕はあのタイトルバックまでの曲、みんなで踊って、タイトルが出るという流れは、 日本のヲタクというものをよく表してると思います」。
ミュージカル経験豊富な高畑と、今回がミュージカル初挑戦だった山崎について鷺巣は、「高畑さんは、幼いころから舞台に立って積み上げた経験がある、まごうことなきミュージカルのプロフェッショナルで、そんな彼女の素晴らしいパフォーマンスに自分の楽曲をどう対応させていくか、作曲家冥利につきる仕事でした。山崎さんは、初めて会った時に『ボイトレを受けたい』と志願してきて、信頼するトレーナーを紹介したのですが、こちらがビックリするくらい短期間で本当に大きく成長して、 とてつもない才能の持ち主です。どう観せたいとか、どう聴かせたいかというのは、みんなそれぞれ持っていて、それは自分の将来を形作っていく、自分が敷くレールでもあるので、そこは大事にしてあげたいと思うので、上達が速いとうのは、そのレールをちゃんと自分で敷けていることだと思います。 とにかく楽しいレコーディングでした」と2人の才能を絶賛した。
最後にミュージカルについて、「僕は元々なんでもミュージカルだと思っていて。『歌うこと』と『踊ること』は数万年前から変わらない音楽の“本質”で、例えばミュージックビデオは作り方自体が、アメリカ人とかイギリス人に作らせると全部ミュージカルになります。ミュージカルじゃない映画も劇伴音楽が鳴っています。劇伴がある以上はミュージカルなんです。いきなり人が踊りながら歌い出すのは許せない、みたいなことを言う人もいますが、例えば遅刻しそうになるとアタフタした音楽が頭の中で鳴ったり、生活の中で実際に鳴っていないだけで、頭の中では鳴らしてる人もいるんですよね。ピンチに陥った時は、そういう音楽が頭の中で流れてきたりします。もちろん欧米人のほうが顕著ですけど、日本人でも多かれ少なかれ絶対あるはずなんです。何かをやりながら鼻歌を歌うという人間の所作は、やっぱりミュージカルそのものなんです。音楽は元々踊るための音楽で、音楽があったから人が踊ったのではなく、踊るために音楽が必要だったから、音楽というものが生み出されました。人間は踊りなしには成り立たないというのは日本のお祭りを見てもわかるし、なんで踊るのか?という疑問はすごくナンセンスだと思います。だから何気に鼻歌が出たり、何気にスキップをするというのは人間本来の姿なので、結局人生そのものがミュージカルであると言っても過言ではないんです。ミュージカルの曲は昔からスタンダードになりやすくて、それはみんなの人生の中で必ずシンクロする場面があるからです。その時に音楽というものはものすごく活かされるわけです」(取材・文:田中久勝)。
※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記。
■リリース情報
『ヲタクに恋は難しい』
8月19日(水)、Blu-ray&DVD発売
※同日Blu-ray&DVD、レンタル開始
【Blu-ray豪華版(2枚組:本編Blu-ray+特典DVD)】
価格:6,700円(税別)
収録分数:318分[本編:114分+映像特典:204分]
●映像特典
・公開記念特番「ヲタクの壁は難しい」/「ヲタ恋、オフ会始めます」
・メイキング集―ダンスレッスンや撮影現場に完全密着!秘蔵映像満載!!
・未公開シーン集―泣く泣くカットした未公開シーンを初公開!
・イベント集―完成披露試写会/初日舞台挨拶/大ヒット記念舞台挨拶
・神ダンス プラクティスムービーfeat.内田真礼
・次回予告風 「三大神、降臨!?ヲタク大ピンチ!!」
・PV集[神曲メドレーPV/ヲタクワールドPV]
・予告編集[特報1/特報2/予告]
・TVCM集[ヲタクの恋篇/オールスター篇]
●封入特典
・コミック専用!?豪華オリジナルしおり(2枚組)
※仕様、特典内容や名称は予告なく変更となる場合がございます。予めご了承ください。
【DVD豪華版(2枚組:本編DVD+特典DVD)】
価格:5,800円(税別)
収録分数:318分[本編:114分+映像特典:204分]
●映像特典
・公開記念特番「ヲタクの壁は難しい」/「ヲタ恋、オフ会始めます」
・メイキング集―ダンスレッスンや撮影現場に完全密着!秘蔵映像満載!!
・未公開シーン集―泣く泣くカットした未公開シーンを初公開!
・イベント集―完成披露試写会/初日舞台挨拶/大ヒット記念舞台挨拶
・神ダンス プラクティスムービーfeat.内田真礼
・次回予告風 「三大神、降臨!?ヲタク大ピンチ!!」
・PV集[神曲メドレーPV/ヲタクワールドPV]
・予告編集[特報1/特報2/予告]
・TVCM集[ヲタクの恋篇/オールスター篇]
●封入特典
オリジナルしおり
【Blu-ray通常版(本編Blu-ray)】
価格:4,700円(税別)
●映像特典
・神ダンス プラクティスムービーfeat.内田真礼
・次回予告風 「三大神、降臨!?ヲタク大ピンチ!!」
・PV集[神曲メドレーPV/ヲタクワールドPV]
・予告編集[特報1/特報2/予告]
・TVCM集[ヲタクの恋篇/オールスター篇]
【DVD通常版(本編DVD)】
価格:3,800円(税別)
●映像特典
・神ダンス プラクティスムービーfeat.内田真礼
・次回予告風 「三大神、降臨!?ヲタク大ピンチ!!」
・PV集[神曲メドレーPV/ヲタクワールドPV]
・予告編集[特報1/特報2/予告]
・TVCM集[ヲタクの恋篇/オールスター篇]
出演:高畑充希、山崎賢人、菜々緒、賀来賢人、今田美桜、若月佑美、ムロツヨシ、佐藤二朗、斎藤工
原作:ふじた『ヲタクに恋は難しい』(一迅社)
監督・脚本:福田雄一
音楽:鷺巣詩郎
発売元:フジテレビジョン
販売元:ポニーキャニオン
(c)ふじた/一迅社 (c)2020 映画「ヲタクに恋は難しい」製作委員会
公式サイト:https://wotakoi-movie.com/
特設サイト:https://movie-product.ponycanyon.co.jp/item084.html