『名探偵ピカチュウ』はハリウッド映画化の成功例? 西島秀俊と竹内涼真の声の演技に注目
2019年、日本もとい世界的に話題となった『名探偵ピカチュウ』が5月22日にいよいよ金曜ロードSHOW!(日本テレビ系)で地上波初放送される。
日本が世界に誇る『ポケットモンスター』(以下、『ポケモン』)の初のハリウッド版となる本作は、予告編が初めて公開された段階から、しわしわ顔でモーションキャプチャーを利用した表情豊かなピカチュウの描写などに大きな期待感を寄せられていた。
まず冒頭のシーンから心を奪われる。1998年に公開された記念すべき『ポケモン』映画第1作である『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』を彷彿とさせる、世界最強のポケモンであるミュウツーの登場シーンから幕を開けるのだ。
さらに、そこから物語が進んでいき、帽子を被った“オヤジ声”で人間と同じ言葉を話すピカチュウが現れる。このピカチュウの声を担当しているのは、マーベル映画『デッドプール』で無責任ヒーローを演じたことでも有名なライアン・レイノルズ。レイノルズがピカチュウを演じることにより、若干の下品さを醸し出すようになるのだが、それが逆に功を奏し、中年テディベアが大きな人気を博した『テッド』のような魅力を発揮しているのだ。現代ハリウッドにおいて、ここまで立派にピカチュウ役をこなせるのは、おそらくレイノルズぐらいであろう。
そのほかにも、日本が誇る渡辺謙やイギリスの名優ビル・ナイといったベテラン俳優陣も脇役として抜群の存在感を放っている。また、金曜ロードSHOW!で放送される日本語吹き替え版は、ピカチュウの声を西島秀俊、ティム役の声を竹内涼真が担当。竹内は、本作のロブ・レターマン監督が来日した際に惚れ込まれ、本編のあるシーンにトレーナー役として出演を果たすという奇跡も起こしている。