動画配信サービスはどれがオススメ? Netflix、Hulu、Amazon Prime Videoなど7つを比較検証

4. U-NEXT

概要

 U-NEXTは、少々変わったシステムを採用している。会員になると毎月1,200ポイントがチャージされ、見放題作品のほか、最新映画のレンタルやマンガの購入に使えるという仕組み。また、動画だけでなく雑誌や漫画なども楽しむことができ、他のサービスとは根本から違った位置づけだ。

料金:△

 月額1,990円(税別)と少々高額。ただ、映像コンテンツだけでなく、雑誌なども楽しめるため、多様な楽しみ方をしたい人にとっては十分な金額かもしれない。うまくサービスを扱えるかが、カギといえる。新規会員は31日間無料のため、そこで試してみるのも良いかもしれない。

 なお、公式サイトによるとビデオ見放題990円、雑誌読み放題500円、1200ポイント500円という考え方だそうで、そう考えるとお得なようにも感じられる。

作品:◎

 総タイトルは18万本以上と圧倒的。さらに、80誌以上の雑誌が読み放題。映画だけでなく、ライブ映像なども充実している点が強みだ。

 また、テンションの高い特集が目を引く。「天使すぎる橋本環奈の天使ぶりに釘づけ!」「松坂桃李から目が離せなくなってしまった!」「女優・大島優子、リアルとドラマの間に咲く花」といった俳優を熱烈に褒めたたえるものや、「略されたタイトルで親しまれる作品大集合!」「素敵なご主人は愛妻家」などの奇抜な特集など、企画色が強い。

 また、これは一部の人向けの情報だが、アダルト作品の品ぞろえも相当なもの(そもそも、アダルト作品も利用できるというのは本サービス独自だ)。「ないエンタメがない」を謳うだけのことはある……。

使いやすさ:△

 月額料金が高いのと、「ポイント付与」システムがやや玄人向けなため、動画配信サービスに馴れている人、もしくはかなりのヘビーユーザー(動画や漫画、雑誌を相当数楽しみたい人)のほうが良いかもしれない。

利点や欠点

 独自性が強いサービスのため、合う人と合わない人がはっきり分かれるだろう。月によって観る本数にばらつきがあるタイプであれば、損になる可能性が高い。

こんな人にオススメ

 映画やドラマ、アニメ以外にも雑誌や漫画など、幅広く楽しみたいタイプ。かつ、大量のコンテンツを継続的に摂取したい人にオススメだ。

5. dTV

概要

 エイベックスが運営し、NTTドコモが提供するサービス。名称の変更やサービスの統合などがあったが、同社による同様のサービス自体は国内では古参に入るだろう。映画やドラマ、アニメに加え、昨今話題の2.5次元の舞台映像なども観られる。

料金:◎

 月額500円(税別)と、リーズナブルな値段設定が売り。新規会員は31日間無料というのも魅力的だ。見放題に加えて、都度課金のレンタルもあるが、支払いにはdポイントを使用できる。

作品:〇

 映画・ドラマ・アニメ・音楽合わせて12万作品。映画だけに絞った場合、ほかのサービスに比べるとやや弱め。

 『銀魂』や『闇金ウシジマくん』のスピンオフ、カラオケ動画など、エイベックス関連のオリジナルコンテンツも。

 CS放送の番組を楽しめる「dTVチャンネル」や、スポーツチャンネル「DAZN」と組み合わせて使えるパックも存在する。

使いやすさ:〇

 携帯電話のキャリアがドコモであれば、比較的すんなり使えるのではないか。dポイントを自由に使えるという点も、可能性が広がる。

 もちろんほかのキャリアの人でも、月額料金が安いため「とりあえず使ってみる」分には非常に手ごろだ。新規登録者は31日間無料のため、2カ月使っても税別500円というのは大きい。

利点や欠点

 利点はやはり、圧倒的な安さ。中高生などにも利用しやすい金額設定なのはうれしい。動画配信サービス国内最大級の会員数を謳う400万人という数字も、裏付けといえよう。

 大きな欠点は見当たらないが、「映画を観る」という目的限定を考えたときに、Netflix、Amazon Prime Video、Huluといった3強以上のインパクトが与えられていない部分が課題か。

こんな人にオススメ

 映画というよりも、アニメや2.5次元といったカルチャーが好きなタイプに強い。また、とりあえず動画配信サービスを試したい人にも安心。

6. Apple TV+

概要

 Appleが運営する動画配信サービスで、日本では2019年よりスタート。国内ではまだ定着しきっていない印象だが、『ムーンライト』『レディ・バード』のスタジオ「A24」や、スティーヴン・スピルバーグ、M・ナイト・シャマラン、スパイク・ジョーンズといったクリエイターとコラボレーションしており、Appleらしい高いクリエイティビティとクオリティで勝負を図る。

料金:〇

 月額600円(税込)と手ごろな金額。初登録者は、7日間無料。ただ、オリジナル作品のみで構成されており、まだ潤沢にあるわけではないため、「安い」と感じるのは観たい作品が複数ある人限定かもしれない。

作品:◎

 Apple TV+は、一言でいうと「少数精鋭」。作品数が少ない代わりに、1つひとつの作品のクオリティが傑出している。シャマラン監督の最新作『サーヴァント/ターナー家の子守』や、クリス・エヴァンスが主演したサスペンス『ジェイコブを守るため』など、完成度の高い作品ばかりで、ハズレがない。

使いやすさ:〇

 いくつかのスマートテレビやApple製品をかませない限りは、テレビで観られないのが少々難点か。Netflixと同じ「イントロスキップ」機能や、音声/字幕の変更が再生中に行え、タブレットやスマートフォンでの再生においては、ストレスはない。

利点や欠点

 作品数の少なさを、どう捉えるかによって変わるだろう。大量の作品をできるだけ安い金額で楽しみたいか、これぞという作品を月に1本観られれば十分なのか。選択肢は限られているため、ラインナップにハマれるかどうかで評価は分かれそう。

こんな人にオススメ

 監督だけでなく、撮影や脚本など、クリエイターで作品を選ぶガチな映画好き&海外ドラマ好きには、入っておいて損はないコンテンツ。Netflixのオリジナル作品にあるアッパーなノリに対し、こちらはシリアスでダウナーな作品が多いため、落ち着いた映画やドラマを観たい人にはオススメだ。

7. Disney DELUXE

概要

 2019年から始まった、日本国内限定のサービス。ディズニーとNTTドコモによるもので、ディズニーが始めた配信サービス「Disney+」とは別物(こちらは6月にサービス開始予定)。ディズニー関連作品を見放題で観られるサービスは、日本国内ではここだけだ。

料金:〇

 月額700円(税別)で、新規会員は31日間無料。多種多様な作品を観られるサービスではないため、ラインナップに興味を抱けるかどうか。

作品:◎

 はっきり言ってディズニーの作品だけなのだが、「ディズニー」「ピクサー」「マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)」「スター・ウォーズ」の作品が見放題というのは、ファンにとっては何物にも代えがたいのではないか。

 特にMCU作品は他のサービスからはほぼ撤退しているため、見放題で楽しむためには本サービスに入るしかない。新型コロナウイルスの影響で、劇場公開予定だった作品が配信オンリーになる流れも加速しそうだ。(ただ、Disney+も6月に始まるため、その動向を見てからでも加入は遅くはない)

 『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ『マンダロリアン』も非常に人気が高い。

使いやすさ:〇

 作品視聴までの導線など、使い勝手的にはあまり問題はない(画質も上々)のだが、テレビでの再生時は、巻き戻しや早送りが少々使いづらい印象ではある。ディズニー関連作品オンリーのため、観る側も「何を観ようか……」と迷うパターンはほぼないだろう。

利点や欠点

 ディズニー関連作品のファンであれば利点しかないだろうし、そうでなければ気になる作品だけ都度レンタルしたほうがお得かもしれない。あくまで、ディズニーファン向けのサービスだ。

こんな人にオススメ

 これはもう、ディズニー関連作品のファンに他ならない。お気に入りの作品を何度も観たい人にとっては、この上ないサービスといえる。

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