ツァイ・ミンリャン新作『あなたの顔』ポスター&予告編 監督自ら書き下ろした楽曲も
4月公開の映画『あなたの顔』より、ポスタービジュアルと予告編が公開された。
本作は、ツァイ・ミンリャン監督が5年ぶりに放つドキュメンタリー作品。1992年に『青春神話』で映画監督デビューを果たし、商業映画からの引退を表明した2013年の『郊遊 ピクニック』まで、約20年間で10本の長編劇映画を発表し、ヴェネチア、カンヌ、ベルリンの受賞歴を誇るツァイ・ミンリャン。先日、11作目の長編劇映画『日子(原題)』が第70回ベルリン国際映画祭コンペティション部門へ選出された。
2019年の金馬奨と台北電影節で最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した本作は、ツァイ・ミンリャン監督が2カ月をかけ、台北の街中で見つけた一般の人々と、俳優で監督のリー・カンションが出演するドキュメンリー。黙って遠慮がちにカメラを見据える者、身の上話を語る者、ハーモニカを吹く者、うたた寝をする者など、それぞれの“顔”をスクリーンいっぱいのクロースアップで1人1カットずつ映し出し、顔に刻まれる深いしわやまなざしから、彼らが生きてきた人生や、時間そのものを見つめる。
音楽は、「このように幸福な映画音楽プロジェクトは人生で度々あるものではない」とコメントを寄せる坂本龍一が担当。第75回ヴェネチア国際映画祭でのワールドプレミアを皮切りに世界各国の映画祭で上映された。
公開されたポスタービジュアルは、暗闇に浮かび上がる13人の“顔”を中央に大きく捉えたもの。予告編では、ツァイ・ミンリャン監督が本作のために書き下ろした楽曲「有一點光」を背景に、本編に登場する10人が登場。台北で“顔”を探していた際に頭に浮かんだという詩句を、監督自ら歌い上げている。
ツァイ・ミンリャン監督 コメント
台北の道で、撮影する「顔」を探していたとき、ある詩句が頭に浮かびました。
それを書き留めたのが、こちらです。
光があり、物語がある。
あなたの顔が語るのは、あなたがこれまで旅してきた時間や場所。
あなたの目に映るのは、混乱と寂しさの色。
光があり、物語がある。
あなたの顔が語るのは、愛と、その隠れ場所。
あなたの目に映るのは、輝きと暗闇。
これが、この映画の意味です。
■公開情報
『あなたの顔』
4月、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
監督:ツァイ・ミンリャン
製作総指揮:ツァイ・ミンリャン、ジェシー・シー
製作:クロード・ワン
音楽:坂本龍一
出演:リー・カンションほか
提供:トランスフォーマー
配給:ザジフィルムズ、トランスフォーマー
協力:東京フィルメックス
英題:Your Face/2018年/76分/DCP/カラー/中国語/字幕:神谷直希
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公式サイト:www.zaziefilms.com/yourface/