『時効警察』『シャーロック』『相棒』……バディドラマ、ファンが定着するキャラクター作りの秘訣は?

 長きに渡ってテレビドラマファンに親しまれる設定と言えば、バディモノの作品を忘れてはいけない。近年急増している刑事モノの作品では、さらにその魅力がふんだんに発揮される。男性×男性のコンビから男性×女性まで幅広い“バディ”たちがいるが、彼らは自分のバディとなる相手に、時にぞんざいに、時に最大限のリスペクトを込めて接している。そこにラブがある作品から、完全に恋愛と関係のないものまで多岐にわたるが、敬愛に満ちたやり取りに胸が熱くなることは間違いないだろう。

精神科医×探偵! 異色のコンビの魅力が光る『シャーロック』若宮×獅子雄

『シャーロック』(c)フジテレビ

 今期の作品で言えば、やはり月9の『シャーロック』(フジテレビ系)は忘れてはならないバディモノだろう。誉獅子雄(ディーン・フジオカ)と若宮潤一(岩田剛典)が反発し合いながらも距離を縮め、バディとして成立するまでのエピソードも描かれている。さらに本作のバディが異色なのは、この二人の出会いである。初回放送時の事件で獅子雄が容疑者としてマークしたのが若宮であった。事件の容疑者がのちのバディになる展開は、かなり異色なケースだ。現在、二人の解散が示唆されるシーンもあったが、このバディが今後どのように歩むのかにも注目が集まる。

密かな(隠しきれてない!?)恋心がスパイス『時効警察はじめました』霧山×三日月

『時効警察はじめました』(c)テレビ朝日

 人気シリーズ『時効警察』の続編『時効警察はじめました』(共にテレビ朝日系)では、長年のファンにとってはたまらない、時を超えた霧山(オダギリジョー)×三日月(麻生久美子)のバディぶりが光る。12年経ってもキャストが続投でキャラクターも変わっていないところにロマンを感じた。三日月と霧山は、何と言っても恋心を孕んだバディだというところが魅力だろう。最近だと、男女のバディでも女性側が素っ気なく恋愛に発展しないケースも多い。しかし三日月は霧山が書いた婚姻届をこっそり持っているなど、かなり心酔している様子だ。こうした密かな恋心は、バディを描く上で重要なスパイスになる。

お茶の間の定番『相棒』シリーズの右京×亘

『相棒 season18』(c)テレビ朝日

 長く続くバディもので忘れてはならないのが『相棒』(テレビ朝日系)だろう。シーズンごとに杉下右京(水谷豊)の“相棒”が変わるのも話題になり、次の相棒が決まると必ずニュースになる人気作品だ。かつて右京のバディには亀山薫(寺脇康文)、神戸尊(及川光博)、甲斐享(成宮寛貴)がおり、現在は冠城亘(反町隆史)がバディが務めている。今まで亀山を除いたバディたちは、3シーズンごとの交代がお約束であったが、現在のバディ・亘は異例の5シーズン目に突入。さらにアツくなる二人の絆に目が離せない。

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