桜井ユキが明かす、『G線上のあなたと私』眞於を演じる新鮮さ 「正直、すごく違和感がある」

「作品の中でしかできないことを楽しんじゃってます!」

ーー眞於は、理人から向けられた想いを拒むシーンもありますが、心が傷んだりは?

桜井:ないですね(笑)。逆に“めっちゃ気持ちいい!”って思っちゃいました。だって、あんなに素敵な人をこっぴどくすることなんて、現実にはないじゃないですか。理人はかわいそうだと思いますけど、作品の中でしかできないことを楽しんじゃってます!

ーーまさか、快感だったとは(笑)。

桜井:フフフ。でも、あの潔さが眞於のいいところだとも思うんですよね。本当にずる賢い女だったら、もっと思わせぶりな態度も取れたはず。でも、それをしないところに、私は魅力を感じました。眞於のキャラクターって、彼女が生きてきたなかでのベストチョイスの結果だと思うんです。女性の多い場所にいると、眞於のような振る舞いになるのは、ちょっと理解できるというか。だから、眞於と仲良くなるかはさておき、嫌いではないですよ。

ーードラマを通じて、眞於のようなタイプの女性への理解が深まりそうですね。

桜井:そうですね。ただニコニコしているだけだったら、ちょっと話が変わりますけど。過去にこういうことがあって、身につけた処世術なので。「何、あの女。ありえない」って思う前に、フラットに見てもらいたいなって。そういうのって日常でも大事なポイントだと感じますね。

ーー桜井さん自身は、表と裏みたいなのはあったりしますか?

桜井:年齢を重ねてきて、その境目がだいぶ薄くなってきたなと思います。若いころの方が、もっとえぐみが強かったかも、今もクセ強いですけど(笑)。久しぶりに会った方から「顔つきが変わった」って言われるんです。若いときは人見知りだったんですが、だんだん“私自身が人を拒否してたから、人が嫌いだったんだ”って気づいたんですよね。話してみたら、優しい人が多いし、楽しいじゃん、みたいな。いつからっていう明確な時期はないんですが、そう感じるようになりましたね。

ーーそのころに眞於を見てたら、また印象が変わってたかもしれませんね。

桜井:きっと、若いときに会ってたら「なんだこの女」となっていたと思います(笑)。今は、「この人も、何か面白いものを持っているんじゃないか」と掘り下げてみようとする余裕があるかもしれませんね。

ーーでは最後に視聴者のみなさんへ、メッセージをお願いします!

桜井:このドラマは、本当にごく普通の日々を描いているんですよね。でも、ひとつの会話で、ふとしたシチュエーションで、人生ってガラッと変わったりするのが日常で。そういう意味で視聴者のみなさんにも遠い世界の物語ではないので、「ドラマだから」と身構えずに、楽しんでいただけるんじゃないかなと思います。

■放送情報
火曜ドラマ『G線上のあなたと私』
TBS系にて、10月15日スタート 毎週火曜22:00~22:57 
出演者:波瑠、中川大志、松下由樹、桜井ユキ、鈴木伸之、滝沢カレンほか
原作:いくえみ綾『G線上のあなたと私』コミックス全4巻(集英社マーガレットコミックス刊)
脚本:安達奈緒子
演出:金子文紀、竹村謙太郎、福田亮介
チーフプロデューサー:磯山晶
プロデューサー:佐藤敦司
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS

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