『黄昏流星群』佐々木蔵之介が50歳で挑んだ“運命の恋” 「清く正しく美しくあろうとしている」
「30歳で東京に来て、50歳でようやくラブストーリーに挑戦できた」
ーーそうなんですね。ドロドロしていないというのは意外です。
佐々木:でしょう? 不倫なのに清潔感がある、というのは違いますが、登場人物がいつも清く正しく美しくあろうとしている。劇中で、「家族を裏切るのはつらいという思いにぴったりとくっついて、あの人を求めてしまう自分がいる」という完治の台詞があるんですが、並行した思いではなく“ぴったり”という言葉がいいなと思いました。真璃子(中山美穂)も完治に対して、「あの人と何かあるでしょ?」とか言わないし、僕も打ち明けません。言ってしまったら破壊されてしまいますから。一方で、完治と栞の関係も行き過ぎることがなく、ある地点を揺れ動いている。恋に没入して不倫をするのではなく、同時に抗ってもいる。相手を裏切って何かをするということは求めてなくて、家族を守りたいし、相手を尊重したい気持ちを持っているんだと思います。
ーー恋愛だけに身も心も捧げることはしないんですね。
佐々木:そうですね。恋愛だけじゃなくて、出向先の会社での問題や家族の問題など複数の問題を抱えながら全10話まで続くので、結構忙しい(笑)。出向先の荻野倉庫では銀行員の時には思いもしなかったような地味で細かな仕事を自ら始めたり、人間関係の大切さに気づいたり。出向をきっかけに、完治は多くのことを取り戻してリスタートしていきます。設定は大胆なのですが、主人公たちの細やかな感情の動きは嘘がなくて、リアリティがあると思います。
ーースイスで完治が栞に「荷物を下ろしに来たんですか?」「働いている間に、いろんなもの背負ってらしたのかなって」と聞かれるシーンが印象的でした。佐々木さんも、完治と同世代ですが、これまでの俳優業で何かを背負ってきたという感覚はありますか?
佐々木:どうでしょう……。自分は今俳優のお仕事をさせていただいていますが、大学も会社勤めも経験したのは、すべて家業を継ぐためだったので。それを家族に諦めてもらって、今この仕事をさせてもらっているので、そのことはいつも心の中にありますね。代わりに後を継いでくれた弟や、自分のこの仕事を認めてくれた家族にはとても感謝しています。
ーー今後、またラブストーリーに出演されることもぜひ期待したいです。
佐々木:僕はラブストーリーという科目を、これまで履修してこなかったので(笑)。50歳になってラブストーリーの主演をさせていただくことって、なかなかないと思うんです。20歳でラブストーリーをやるというのはよくあるキャリアですが、僕は20代は学生で会社員をやっていましたから、20代では無理だったんですよ。30歳で東京に来て、50歳でようやくラブストーリーに挑戦できて。ひょっとしたら、今後ラブストーリーが必修科目になるかもしれない(笑)。それを楽しみにしていますね。「時代劇も社会派ドラマもいいですが今後はラブストーリーをメインにやっていきます!」とか言ってみたいですね(笑)。
(取材・文=若田悠希)
▼佐々木蔵之介 チェキプレゼント▼
佐々木蔵之介のサイン入りチェキを2名様にプレゼント。応募要項は以下のとおり。
【応募方法】
リアルサウンド映画部の公式Twitterをフォロー&該当ツイートをRTしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンド映画部の公式TwitterアカウントよりDMをお送りさせていただきます。
※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※複数のお申し込みが発覚した場合、ご応募は無効とさせていただく場合がございます。
<リアルサウンド映画部 公式Twitter>
https://twitter.com/realsound_m
<応募締切>
10月19日(金)
■放送情報
木曜劇場『黄昏流星群~人生折り返し、恋をした~』
フジテレビ系にて10月11日(木)スタート 毎週木曜22:00~22:54放送
出演:佐々木蔵之介、中山美穂、藤井流星(ジャニーズWEST)、石川恋、礼二(中川家)、八木亜希子、小野武彦、黒木瞳ほか
原作:弘兼憲史 『黄昏流星群』(小学館『ビッグコミックオリジナル』連載中)
脚本:浅野妙子
プロデュース:高田雄貴
演出:平野眞、林徹、森脇智延
制作著作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/tasogare/