井浦新と田中圭、『ケンカツ』で見せる『アンナチュラル』『おっさんずラブ』と全く異なる人物像

　一方の田中が4月期ドラマ『おっさんずラブ』で演じていたのは、巨乳好きのサラリーマン・春田創一。モテない人生を送ってきたが、突如上司の黒澤（吉田鋼太郎）と後輩の牧（林遣都）から思いを寄せられるという衝撃のモテ期が到来。家事はまったくできず、空気も読めない、服もダサい、営業成績も悪いダメ男の春田だが、人を責めることをしないお人よしの彼はとにかくチャーミング。憎めない笑顔や腹筋の割れた美ボディもたびたび披露し、ありとあらゆるギャップで視聴者たちを虜に。そして、そんな春田をより輝かせた田中の演技に、誰もが賛辞を贈った。

　どんなことにも全力投球の春田は、まさに“動”といえる存在。だが、田中が『ケンカツ』で演じる生活課の係長・京極は、どっしりと構える“静”のタイプ。「生活保護は、本当に困っている人たちに利用してもらうことが目的」という姿勢を崩さない現実派で、受給者に感情移入しがちなえみるに厳しく指導する。そんな京極には人懐っこさが一切なく、笑顔の裏にさえうっすら漂う緊張感。京極は半田より年下で係長というポジションからキャリア志向であることも伺え、春田とは真逆といえる役どころを田中はクールかつ魅力的に演じている。

　えみるに温かく寄り添う半田と、厳しく向き合う京極。まったくタイプの違う2人の上司が、これからケースワーカーとして成長していくえみるを、多方面から支えていくことになるのだろう。そして第1話の珈琲シーンのように、半田と京極の何気ないやりとりからも目が離せない。

　さらに、視聴者の楽しみは公式Instagramや公式Twitterなどで配信される井浦新×田中圭の動向にもあり。7月22日にアップされた『女性をとろけさせる。大人の男2018』をイメージしたという2ショットには、2万以上の「いいね」が殺到（Instagram）。「#グッドルッキングガイズ #色気ダダ漏れ」といったハッシュタグにも異論の余地はなく、今後も配信されるであろう（願望含む）、劇中とは違う2人のおちゃめな姿にも期待したい。

■nakamura omame
ライター。制作会社、WEBサイト編集部、専業主婦を経てフリーライターに。5歳・7歳の息子を持つ2児の母。ママ向け＆エンタメサイトを中心に執筆中。Twitter

■放送情報
『健康で文化的な最低限度の生活』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週火曜21:00〜放送
出演：吉岡里帆、井浦新、川栄李奈、山田裕貴、小園凌央、水上京香、安座間美優、谷まりあ、鈴木アメリ、内場勝則、徳永えり、田中圭、遠藤憲一ほか
原作：柏木ハルコ『健康で文化的な最低限度の生活』（小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』連載中）
脚本：矢島弘一、岸本鮎佳
監督：本橋圭太、小野浩司
プロデュース：米田孝（カンテレ）、遠田孝一（MMJ）、木曽貴美子（MMJ）、本郷達也（MMJ）
制作協力：メディアミックス・ジャパン
制作著作：カンテレ
(c)関西テレビ
公式サイト：https://www.ktv.jp/kbss/index.html