前週に死んだ吉瀬美智子が奇跡の復活! 『シグナル』第7話で見えた伏線回収の兆し

 ラストスパートに向け、これまで明かされていなかった真実が次々と明らかになった『シグナル 長期未解決事件捜査班』(関西テレビ・フジテレビ系)の第7話。前回放送された第6話での桜井美咲(吉瀬美智子)の死は視聴者に衝撃を走らせたが、同ドラマのテーマである「過去を変えること」を利用し、奇跡の復活を遂げる。また、警視庁刑事部長を務める中本慎之助(渡部篤郎)が事件の黒幕を担っていることや、岩田一夫(甲本雅裕)が中本から援助を受けながら悪事を助長させていたことも明らかとなり、三枝健人(坂口健太郎)らが立ち向かっていた相手が徐々に明確になる展開となった。

 第1話で健人の幼少期が映った際、名字が「加藤」であったことを覚えているだろうか。その伏線の秘密が、第7話の終盤にして解明の兆しを見せるなど、かなり飛躍した伏線の回収が多かったのが印象的だった。説明描写や親切なカット割りが増え、終盤に向けて物語を整えているように感じる。特に顕著であったのは、桜井が大山剛志(北村一輝)の影響を受けていて、先輩・後輩の間柄であったこと。さらに、健人と桜井も同じように先輩・後輩として関係を築いてきており、それが双方に発覚するシーンである。このシーンでは回想が多く使われ、放送尺の都合で描ききれない関係性の深さを、カットをつなぐ構成で見せていった。

 「何もしないで後悔するよりやって後悔した方がマシ」という第3話の桜井のセリフが軸となり、それぞれの関係性だけでなく、初めて大山と健人をつなぐ「桜井」という存在を意識させる重要なシーンとなった。今までは大山に対しての「桜井」、健人に対しての「桜井」という独立した存在であったが、双方に発覚することで3人の結びつきがさらに強くなった。大山と健人という2人を中心とした関係から、桜井を加えた3人の関係性へと変化することで、物語はますます盛り上がりを見せる。

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