『おんな城主 直虎』から『西郷どん』へ 大河ドラマは朝ドラを超えるか?

 朝ドラもそうだが、長丁場の物語ほど、作家の構成力と見せたいものの取捨選択が問われるのだ。

 ともあれ、直虎の意思が直政に引き継がれるように、『おんな城主 直虎』は『真田丸』からの大河ドラマのバトンを受け取り、次の『西郷どん』に無事渡すことができた。

 『西郷どん』は脚本の中園ミホを中心とした『花子とアン』のチームが手がけ、その次の2019年の大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺~』は脚本の宮藤官九郎を中心とした『あまちゃん』チームが手がけることとなる。つまり、朝ドラで成果を出したドラマチームが大河ドラマを手がけることが決まっている。

 そのはじまりとなったのが森下佳子を中心とする『ごちそうさん』チームによる『直虎』だったのだが、今後もバトンがうまく引き継がれていけば、朝ドラ以上に大河ドラマが盛り上がることは間違いないだろう。

■成馬零一
76年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

■放送情報
『おんな城主 直虎』
総集編:12月30日(土)
第一章 午後1:05~午後2:00 「これが次郎の生きる道」
第二章 午後2:00~午後2:59 「直虎の覚醒」
第三章 午後3:05~午後4:30 「逃げるは恥だが時に勝つ」
第四章 午後4:30~午後5:43「井伊谷は緑なり」
作:森下佳子
出演:柴咲コウ/三浦春馬/高橋一生/柳楽優弥/菅田将暉/阿部サダヲ/小林薫
制作統括:岡本幸江
プロデューサー:松川博敬
演出:渡辺一貴、福井充広、藤並英樹
写真提供=NHK (c)2018 NHK
公式サイト:http://www.nhk.or.jp/naotora/

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