ケガ人続出の物騒なロードレースに胸キュン!? ラブコメ映画としての『疾風スプリンター』

 本作はロードレースという題材を直球勝負で映像化した一本だ。レースシーンのスピード感や、山や砂漠はもちろん、都市を封鎖して撮ったという、見たこともないスケールの映像を存分に堪能できる。俳優たちの文字通り体を張った熱演も素晴らしいし、これでもかと泣き所を連打する脚本に、時に特殊効果を大胆に使った演出も印象的だ(特にある人物の見ている世界が、CGでグニャリと崩れてゆくシーンは白眉だ)。しかし、筆者はそういったハードな部分だけでなく、過剰なまでに甘酸っぱくて、身をよじりたくなるようなラブコメ映画としての側面も評価したい。血沸き肉躍るスポーツ映画としても、胸がキュンキュンする恋愛映画としても力作である。

■加藤よしき
ライター。1986年生まれ。暴力的な映画が主な守備範囲です。
『別冊映画秘宝 90年代狂い咲きVシネマ地獄』に記事を数本書いています。

■公開情報
『疾風スプリンター』
2017年1月7日(土)より新宿武蔵野館ほか全国公開

※公開中の場合
新宿武蔵野館ほか全国順次公開中
配給・宣伝:エスパース・サロウ
提供:ギャガ、新日本映画社
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公式サイト:shippu-sprinter.espace-sarou.com
公式FB:facebook.com/shippu2017
公式Twitter:@sprinter_2017

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