生田斗真、“全裸で叫ぶ”演技で新境地! 『土竜の唄 香港狂騒曲』オーバーアクトの楽しさ

 瑛太演じる敵の兜を説得するシーンではロジックが甘いと感じつつも、「あぁ、玲二ならこういう風に説得するんだろうな」と妙に納得してしまうのだ。生田ではなく「玲二なら…」と、役そのものがまるで生きているかのように考えてしまう。そんな自分に気付きハッとした。それほど彼の演技に引き込まれていたのだ。

 また、「生田の容姿の良さが活かされている作品」とも言えるのではないだろうか。顔を歪めて叫んだり、変顔をしたり、暑苦しくなりすぎるシーンもふんだんにあるが、生田の容姿だからこそ嫌悪感を感じずに見ることができる。女装をして敵陣に潜入するシーンがあるのだが、ともすれば本当の女性の様に見えることにも驚きだ。生田でなければ、これだけキレイな画面には仕上がらなかっただろう。

 演技の対応力、観客を引き込む演じ分け、美しい容姿…、持っている武器を存分に発揮したのが『土竜の唄 香港狂騒曲』といえそうだ。そんな生田は、2月25日公開予定の『彼らが本気で編むときは、』に続き、秋には主演映画『先生!』の公開も控えている。CD発売をともなわず、役者としてデビューするという新しいジャニーズの道を切り開いた生田。彼の快進撃はこの先も続きそうだ。

(文=高橋梓)

■公開情報
『土竜の唄 香港狂騒曲』
公開中
原作:高橋のぼる「土竜の唄」(小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中)
監督:三池崇史
脚本:宮藤官九郎
音楽:遠藤浩二
出演:生田斗真、瑛太、本田翼、古田新太、菜々緒、上地雄輔、仲里依紗、堤真一
製作:フジテレビジョン 
制作プロダクション:OLM 
制作協力:楽映舎
配給:東宝
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(c)高橋のぼる・小学館

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