『溺れるナイフ』、“影の主役”はジャニーズWEST重岡大毅だーー田舎の少年役が魅力的なワケ

 夏芽は、人気モデルということもあり、洗練された美しさを持つ。コウもまた容姿端麗であり、「神さん」と夏芽に言われるほどの独特な輝きを放っている。どちらも周囲の子とは違い、“普通”ではないのだ。物語自体もどこか神秘的でファンタジー要素が強い。そんな中、純粋無垢な“普通”の少年、大友がいるからこそ、浮世離れした2人がより際立ち、物語に現実味が出る。そんな大友をリアルに演じている重岡だからこそ、私の心にダイレクトに響いた。

 同作で、重岡はバイプレイヤーではなく“影の主役”なのではないだろうか。そう思わせるくらい、鮮烈で脳裏に焼き付いている。役者としての重岡大毅の可能性はまだまだ計り知れない。だからこそ、これから様々な役を通して、どんな役者に成長していくのか楽しみだ。

(文=戸塚安友奈)

■公開情報
『溺れるナイフ』
11月5日(土)TOHOシネマズ渋谷ほか全国ロードショー
出演:小松菜奈、菅田将暉、重岡大毅(ジャニーズWEST)、上白石萌音、志磨遼平(ドレスコーズ)
原作:ジョージ朝倉「溺れるナイフ」(講談社「別フレKC」刊)
監督 山戸結希
脚本:井土紀州、山戸結希
音楽:坂本秀一
主題歌:「コミック・ジェネレイション」ドレスコーズ(キングレコード)
製作:「溺れるナイフ」製作委員会(ギャガ/カルチュア・エンタテインメント)
助成:文化芸術振興費補助金
企画協力・制作プロダクション:松竹撮影所
制作プロダクション:アークエンタテインメント
企画・製作幹事・配給:ギャガ
(c)ジョージ朝倉/講談社 (c)2016「溺れるナイフ」製作委員会
公式サイト:gaga.ne.jp/oboreruknife/

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