V6・森田剛だけじゃない 隠れた“演技派”のジャニーズメンバーたち

ジャニーズWEST・神山智洋

 独特のファッションセンスと、ダンススキルの高さに定評がある神山。しかし一方で、ナチュラルな演技も好評である。神山はジャニーズJr.時代から、関西ジャニーズメンバーが多数出演するドラマに出演し、演技力を磨いてきた。そして2014年には『SHARK』(日本テレビ系)、『SHARK~2nd Season~』(日本テレビ系)にて、より広い層へその演技を披露。神山が演じた足立哲平という役は、自分の将来や技術に不安を抱く役どころだったが、揺れる感情や若者ならではの不安を見事に表現していたように思う。さらに、2015年2月には舞台『ブラッドブラザース』で、メンバーの桐山照史とW主演を務める。幼少期から青年期まで、神山と桐山が演じるのだが、年齢ごとの立ち振る舞いを違和感なく演じ分けていた。桐山扮するミッキーとすれ違う場面などは、心の葛藤がストレートに伝わってきた。メンバー内では桐山をはじめ、重岡大毅や藤井流星が演技班として活躍を見せているが、神山のナチュラルな演技はドラマ・映画・舞台……どのような場面でも活きるのではないだろうか。また、今後の伸びしろにも期待したい俳優である。

 吉住渉の漫画『ハンサムな彼女』で、こんな場面があった。若い映画監督が、演技の仕事をしたことがないアイドルに向けて「演技してたじゃないか、2分間。歌ってる間」と言うのだ。影の演技派ジャニーズを見ていると、この場面がいつも思い浮かぶ。最高の表現者として第一線に立っている彼らだからこそ、演技力が身についていったのであろう。今後、彼らの活躍の幅が広がることに期待したい。

(文=高橋梓)

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