中国で自国産映画の興行収益が過去最高に ハリウッドでは"外国映画の上映規制"を懸念する声も
米金融サービスのHEFFXが運営する『ライブトレーディングニュース』では、中国映画成功の理由についても分析。中国では1994年からアメリカ映画を輸入し始め、中国映画が競争力をつけてきた2012年以降、海外映画と競争になることが多くなったという。そこで、中国当局は前出の上映規制のほか、"インターネット プラス"方針(インターネット関連企業への支援)を推奨。インターネットを介して資金調達を行ったり、映画会社の合併・協力を促して、業界の再編に臨んだ。実際、7月に多くの収益をあげた映画は、インターネット会社からの投資やクラウドファディングにより資金集めしたものが多い。『モンキーキング(原題)』のクレジットには、109人の子供がプロデューサーとして名前を連ねているといい、これは彼らの両親が映画マーケティングのために資金を提供したのだという。(参考:「Chinese Box Office Hit Record High In July」)
近年ハリウッド映画が人気を博し、北米を凌ぐほどの成長市場と見られてきた中国だけに、今回の「自国映画優先政策」は世界の映画市場にも影響を及ぼしそうだ。
(文=リアルサウンド映画部)