『ONE PIECE』サンジに必要な「自己愛」とは? 相手が悪魔の実モデル“麒麟”の能力者である意味を解説
※本稿は『ONE PIECE』最新話までのネタバレを含みます。連載を未読の方はご注意ください。
サンジが自分と向き合い、進化への大きな一歩を踏み出した最新『ONE PIECE』第1196話。2年間の修行期間でのイワンコフとのやりとりも描かれ、サンジが一皮むけそうな予感だ。
今回は『ONE PIECE』最新話で描かれた、サンジの進化やイワンコフの「気になる言葉」について、ワンピース研究家の神木健児氏に話を聞く。
「サンジが覇王色を覚醒させるのに必要なのが、おそらく『自己愛』だと明かされましたね。過去の過酷な経験がサンジの『自虐の危うさ』に繋がっている様子。ジェルマとの嫌な記憶に悩まされる回想シーンもあり、ホールケーキアイランド編の続きを見ているようで、すごくアツかったです。サンジがイワンコフを最も恐れている理由が、『カマバッカ王国で忌まわしい仕打ちを受けたから』ではなく、『自分の“弱さ”を見抜くから』なのもびっくりしました。イワンコフを見て、自分の弱さについて考え、サンジが思い出したのは、カマバッカ王国のニューカマーたちの『自己愛の強さ』でした。これを見て最初に感じたのは、バーソロミュー・くまが本当に適材適所の場所に飛ばしていたんだな、ということですね。くまがサンジの弱点に気づき、すべてを理解してカマバッカ王国に飛ばしたのかはわかりません。でも結果として、くまが飛ばした場所でヒントを得てゾロは覇王色を真に覚醒させ、サンジも覚醒のきっかけを得た様子。麦わらの一味のパワーアップに関して、本当にくまの功績は大きいです……!」
描かれたサンジの修行シーンにて、イワンコフのセリフのなかに「気になる言葉」があったと神木氏は続ける。
「イワンコフはやっぱり良いキャラクターだなと、再認識させられました。最新話1ページ目の『お気を確かにィ〜〜〜!!!』とか最高でしたね。そんなイワンコフが回想シーンで口にしていた、『命を賭して守りたい男がいる』というセリフもポイントだと思います。インペルダウンから脱獄するタイミングを、ドラゴンが動きだすタイミングに合わせると言っていたほどなので、おそらくこの『命を賭して守りたい男』もドラゴンでしょう。ドラゴンだったとして、何がイワンコフにそこまで言わせるのかはすごく気になります。イワンコフって、1人でも生きていけそうなタイプじゃないですか。そんなイワンコフが、そもそもなぜドラゴンと革命軍を立ち上げるまでに至ったのかも、未だ謎に包まれています。ドラゴンはニューカマーでもないですし物静かで、一見イワンコフとは合わなさそうですよね。今回『命を賭して守りたい男がいる』というセリフが登場したことで、2人が仲間になっていく過程が描かれる可能性がグッと高くなったと思います。描かれるのは、革命軍と世界政府の戦いが本格化するときかなと思うので、非常に楽しみです」
最新話のラスト、明らかにサンジの様子が変わった。
「最後のページで、サンジの“恐いもの”であるイワンコフが消滅しました。サンジがイワンコフを恐がっていたのは、『自分の“弱さ”を見抜くから』。つまりサンジは、考えるなかで自分の弱さを克服したのでしょう。最後にサンジは『頭が高ェ』と言っていますが、実はゾロも過去のカクとの戦いで『頭が高ェ』と言っているんです。カクはウシウシの実モデル“麒麟(ジラフ)”の能力者で、サンジが最新話で戦っているのは、リュウリュウの実モデル“麒麟”の能力者であるキリンガム聖。ここを両翼でリンクさせているのも粋ですよね。弱さを克服する術を見出したと思われるサンジは、これまでとは様子が変わり、蔑むような表情でキリンガム聖を見下していました。ちょうどホールケーキアイランド編にて、ヴィンスモーク家の王子として自分を偽り、ルフィを蔑んでいるときの表情に近かったように思います。このときは演技でしたけど、今回は演技ではなくこの表情をしている感じです。もちろんジェルマのようになることはないと思いますが、ギャバンが言っていた『お前も“王”になれ』というアドバイスを、ある意味実行する形になるのかもしれません」
強さではすでにキリンガム聖を圧倒しているサンジの、覇王色覚醒に期待だ。
























