宮部みゆきも「残酷で哀れ、崇高」と絶賛!ジェラルド・カーシュの傑作選『壜の中の手記』発売、9月には第2弾も

 イギリスの作家ジェラルド・カーシュの日本オリジナル傑作短篇集『壜の中の手記』が、6月18日に創元推理文庫より刊行された。

 本書は、日本におけるカーシュ再評価のさきがけとなった一冊として紹介されており、帯には作家の北村薫と宮部みゆきが推薦コメントを寄せている。北村は「これはほんとに、奇跡のように生まれた作品だと思いました」、宮部は「どこをとっても残酷で哀れ、また、非常に崇高な話でもある」とコメントしている。

 表題作「壜の中の手記」は、実在の作家アンブローズ・ビアスの不可思議な失踪を題材にした作品で、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞短篇部門を受賞している。また、無人島に漂着した男女が迎えた結末を、残された日記と白骨が物語る「豚の島の女王」など、全12篇を収録。巻末解説は歌人・エッセイストの穂村弘が担当している。

 収録作品は「豚の島の女王」「黄金の河」「ねじくれた骨」「凍れる美女」「骨のない人間」「壜の中の手記」「ブライトンの怪物」「破滅の種子」「壁のない部屋で」「時計収集家の王」「狂える花」「死こそわが同志」の12篇。装画は磯良一、装幀は山田英春が手掛けた。

 ジェラルド・カーシュは1911年生まれのイギリスの作家。用心棒、パン屋、レスラー、新聞記者など職を転々としながら文筆生活に入り、1934年に長篇『Jews Without Jehovah』でデビュー。ミステリ、怪奇小説、SF、ファンタジイなど幅広いジャンルで作品を発表し、犯罪王カームジンの短篇シリーズも人気を博した。二度映画化されたノワール小説『Night and the City』など20作の長篇がある。第二次大戦後にアメリカに移住し、1958年に「壜の中の手記」でアメリカ探偵作家クラブ賞短篇部門を受賞。1968年没。

 あわせて、日本オリジナル傑作選第2弾となる『廃墟の歌声』が、9月に同じく創元推理文庫から刊行されることも発表されている。こちらも初の文庫化となる。

■コメント

北村薫(作家)
これはほんとに、奇跡のように生まれた作品だと思いました。

宮部みゆき(作家)
どこをとっても残酷で哀れ、また、非常に崇高な話でもある。

■書誌情報
『壜の中の手記』
著者:ジェラルド・カーシュ
訳者:西崎憲 他
発売日:6月18日
出版社:東京創元社(創元推理文庫)

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