「木」だけで建てる未来へ 新素材DLTが示すサステナブル建築の可能性

 『DLT 新しい木質材料が語る「持続可能な社会」のあり方』(クロスメディアグループ)が12月19日(金)に発売された。

 木ダボのみで木材積層する新しい木質材料「DLT(Dowel Laminated Timber)」を、日本で初めて体系的に紹介した一冊。老舗材木卸の長谷川萬治商店四代目・長谷川泰治と、DLT研究の第一人者である法政大学・網野禎昭教授が、技術・背景・社会的意義・活用事例を総合的に解説。

 「木材利用のイノベーション「DLT」とは何か」「老舗材木屋×研究者だから語れる『木の未来のシステム』」「建築・デザイン・地域で広がるDLT活用事例」「材料開発の枠を超えた『持続可能な社会』への提案」などが解説される。

 編集者は「DLTは、ハイテクではなく“ローテク”で未来を変えられるユニーク、かつ、デザイン性にも高い柔軟性を生み出す優れた材料です。誰もが参入でき、多様性を認めるものづくり。町のいたるところでDLTを見かけるようになったらいいなと思いながら編集しました。木と社会の未来を考える、すべての人に読んでほしい一冊です。」とコメントしている。

著者紹介 

長谷川泰治(はせがわ・たいじ)
株式会社長谷川萬治商店 代表取締役執行役員社長
東京木場の材木屋、株式会社長谷川萬治商店の4代目社長。大学時代は情報システムを研究。卒業後、電機メーカーのソニーでシステム開発や工場の生産革新活動に従事。
2009年に家業の材木屋に入社。現在、長谷萬グループの代表として、木材販売から木材加工、建築まで木材に関わる様々な事業を幅広く展開。近年は木育活動やデジタル技術の活用にも取り組み、「新時代の材木屋」を目指している。

網野禎昭(あみの・よしあき)
法政大学デザイン工学部 教授
1996年に渡欧、スイス連邦工科大学ローザンヌ校・木造研究所イボワにて研究助手。この間、林業から建築まで木材活用を一貫して考える視点を学ぶ。ウィーン工科大学建築学部教員を経て、2010年から法政大学デザイン工学部教授。日本や欧州の中山間地域を訪ね歩き、山を豊かにする建築のあり方を模索。

■書誌情報
『DLT 新しい木質材料が語る「持続可能な社会」のあり方』
著者:長谷川泰治、網野禎昭
価格:1,980円(税込)
発売日:2025年12月19日
出版社:クロスメディア・パブリッシング

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