【漫画】中年女性が初めての盆踊り、野球観戦、推し活……新しい挑戦と発見のコミックエッセイ『中年女子画報』
漫画『中年女子画報~入り込む52歳~』が2025年9月17日(水)竹書房より発売された。
【画像】中年女性の初めての盆踊り、野球観戦、推し活…試し読みする
本作は、同社の雑誌「まんがライフオリジナル」で連載中の柘植文(つげ・あや)によるエッセイコミックを単行本化したもの。タイトルの通り、作者自身が52歳を迎え、日常のなかで経験する新しい発見や気づきをユーモラスかつ率直に描いている。
『中年女子画報』シリーズは、作者が年齢を重ねるごとに変化する生活や価値観を題材としてきた。加齢に伴う身体の変化や、日常の中にあるささやかな喜び、さらには「中年らしさ」をどう受け入れ、どう楽しんでいくかといった視点が盛り込まれている点が特徴だ。今回の『~入り込む52歳~』では、タイトルに“入り込む”とあるように、より深く「中年」という世代の実感に踏み込んでいる。
作品は、自虐的な笑いを交えながらも、読者に共感や安心感を与えるスタイルが持ち味となっている。漫画形式で描かれるため、軽快に読み進められる一方で、リアルな中年女性の生活感がにじみ出ており、同世代の女性はもちろん、幅広い層から支持を集めている。
特に印象的なのは、柘植の視点が「中年をどう乗りこなすか」という積極的な姿勢に貫かれていることだ。中年という言葉にはネガティブな響きがつきまとうが、彼女はそこに新しい楽しみや学びを見いだしていく。「正しい中年になる」という探究心は、読者にとっては慰めであり、同時に前向きな提案でもある。
絵柄は柔らかく、軽やかなテンポで描かれているため、内容は重たくならない。笑いを交えたエピソードが続く一方で、ふと心に残る一言や描写があり、読み終えたあとにじんわりとした余韻が残る。これはエッセイ漫画というジャンルならではの強みであり、柘植の人柄がそのままにじみ出ていると言えるだろう。
■あらすじ
だって人生初の中年なんで、どうしてよいやらわからない。と思っていた作者・柘植文ですが52歳をむかえ、ベテラン中年ライフを満喫中。まだまだ新しい体験と発見はいっぱいです!正しい(?)中年になるために模索する体験エッセイコミックです!
■書誌情報
『中年女子画報~入り込む52歳~』
著者:柘植文
価格:1,320円(税込)
発売日:2025年9月17日(水)
出版社:竹書房