【漫画】大人になって始めた趣味はなぜ楽しい? 未知なる宝石に魅せられるエッセイ漫画『石ぶた日記』


ーー本作を制作したきっかけを教えてください。

ぶたの:もともとは、絵日記として描こうと思ったのがきっかけです。描くなかで「コミティアに出してみよう!」と思い、同人誌にもまとめました。

ーー初めて参加したミネラルショーでは、たくさんの石を購入していましたね。1番のお気に入りは、どのような石ですか?

ぶたの:素敵な石がたくさんあって1番となると難しいですが、“メキシコオパール”が特に気に入っています。作中でも登場し、「ぷるっとした透明感に陽だまりみたいな遊色」と表現させていただいたモノです。

 とても小さい石のなかに赤・青・緑・オレンジの遊色が入っているのが本当に綺麗で、見ていて飽きないんです。
(※遊色:宝石などにみられる光学効果の一種で、虹のような多色の色彩を示す現象。)

ーー購入したメキシコオパールは、どのように活用しましたか?

ぶたの:空枠に留めて、今はネックレスとして使っています。可愛くて思い入れがあり、外出時にたまに身につけて楽しんでいます!

ーーぶたのさんが考える、石の魅力を教えてください。

ぶたの:石には、ひとつひとつに色々な要素が詰まっていると感じられるんです。私は、その要素の集合が魅力だと思っています。

 鉱物ができた地質的な理由だったり、採集した人や鉱山、物流、国や歴史の背景…。すべてが合わさった結果、この小さな石が私の手の中にあるんだと思うと、とても不思議で心惹かれます。

ーー作品を通して、大人になってから新しい世界に足を踏み入れる素晴らしさ、楽しさを改めて感じました。

ぶたの:大人になってから完全に趣味で始めたことって、基本的に人から評価されたり、できなくて怒られることがないのがとてもいいなと思っています。

 私は学校の勉強で怒られてばかりだったので、ずっと「学ぶこと=しんどい」と思っていました。でも今大人になって鉱物を知り、初めて「学ぶこと、知ることはすごく楽しいことなんだ」と気づけたんです。

 趣味なので休んでもいいし、いつやめたっていい。とてもゆっくりですが、自分の中に情報や経験が増えていく楽しさを感じています。

ーーぶたのさんが漫画を描き始めたきっかけは?

ぶたの:おそらく描き始めたのは、小学校1年生くらいでした。漫画や絵を描くと、周りの人たちが喜んでくれるのが嬉しかった記憶があります。内気な自分の、大事なコミュニケーション手段だったんです。

ーー最後に、今後はどのような漫画を描きたいですか?

ぶたの:やっぱり、鉱物の漫画をもっとたくさん描いていきたいです。現在は、あるミネラルハンティングガイドツアーに参加した時のエッセイ漫画を描いています。鉱物歴の浅い自分がおこがましいのですが、私の漫画が誰かの鉱物に触れるきっかけになればとても嬉しいです。

 他に台湾料理や旅行などにも興味があるので、鉱物以外についてのエッセイ漫画もたくさん描きたいですね。スローペースですが、今後もSNSやコミティアで発表したいと思っています!

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