【漫画】雪の中に埋まっていたものは……? ちょっぴりホラーで懐かしいSNS漫画『冷凍ケータイ電話』


ーー本作を制作したきっかけを教えてください。

蛙シュウ:私は『ひずみとロク助』というシリーズ作品を、SNSにアップしているんです。その1作として制作したのが、『冷凍ケータイ電話』でした。

ーーホラー展開でありながら、メインキャラクターの2人を中心に淡々と進むストーリーが非常に印象的でした。

蛙シュウ:『ひずみとロク助』のシリーズを通して、作中では結構な事件が起きます。でも事件をあまり大きなこととして捉えず、あまり慌てもしない2人の日常を描きたかったんです。

 あとはシリーズを描き始めたときに、私自身が仕事が忙しくてすごく疲れていて。仕事とかしなくてもフラフラと自由に暮らしていて、それでも楽しいよという物語を描きたかったのはすごくあります。

ーーSNSには、“懐かしい”という点で盛り上がっている声が多くありました。蛙シュウさん自身が気に入っているポイントは?

蛙シュウ:懐かしいポイントで1番入れたかったのは、“覗き見防止フィルム”ですね。無理やりねじ込みました。でもコメントを拝見すると、“スライド式の携帯電話”で思った以上の反響をいただいてびっくりしました。

ーー登場する携帯電話を、二つ折りではなくスライド式にした理由は?

蛙シュウ:スライド式の携帯電話だと、“異物感”がでるかなと思ったんです。二つ折りだと、古いとはいえすぐに携帯電話だとわかるじゃないですか。操作方法に少しわからない点があったり、少し不思議な雰囲気を醸せたり、スライド式の方がいいかなと。そこで反響をいただいて嬉しかったです。

ーー漫画を描き始めたきっかけは?

蛙シュウ:元々漫画を読むのは好きだったんですけど、基本的にはバトルなどの少年漫画を読んでいました。でも、小坂俊史先生の作品を読んだときに、日常を切り取ったような4コマ漫画が非常に面白くて、こういうの描いてみたいと思ったんです。作風は非常に影響を受けています。

ーー小坂俊史先生のほかにも、好きな漫画家さんはいますか?

蛙シュウ:あとは『団地ともお』で有名な、小田扉先生も好きです。ストーリーを描くうえでの目標にしています。ただ小田扉先生の考えるストーリーは天才的すぎて、真似しようとすると何週間も悩んじゃうんです。

ーー最後に、今後はどのような漫画を描きたいですか?

蛙シュウ:すごい難しいとは思うんですけど、長編作品とかも描いてみたいですね。もちろん今描いているような、日常を切り取った短編シリーズもどんどん描きたいです。

『冷凍ケータイ電話』を気に入っていただけた方は、SNSや個人サイトにシリーズを掲載しているので、気が向けば覗いてもらえると嬉しいです。

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