『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』はパンフレットも要注目! ザクのデザインにも新たなコンセプト
ロボットアニメの登場メカとしてはかなり斬新な見た目だが、理にはかなっている。メインエンジンと推進剤を太ももに搭載すれば、機体の重心に近い位置にある頑強な関節を使って噴射の方向を大きく変更できる。球状のタンクは全方向からの加圧に均等な強度を持っているだろうし、より高い速度が必要ならば背面に追加でエンジンを搭載すればいい(実際、軍警ザクの特殊部隊仕様は大型の追加エンジンを搭載している)。なんとなくプロペラントタンクがついてれば納得していた自分のような半端なマニアからすれば、目から鱗がボロボロ落ちるようなデザインだ。
豪華版パンフレット掲載のインタビューを読むことで、この「無機質で理にかなっているけれど、ガンダム的にはあまり見たことがないデザイン」は、山下いくと氏の狙い通りのものだったことも理解できる。インタビュー内で山下氏は「モビルスーツからキャラクター性を排する」「(ザクに代表されるモビルスーツを)乗り物の延長線上で捉える」ことを『GQuuuuuuX』におけるデザインコンセプトとして挙げている。各機体のデザインがまさにこのコンセプト通りであることを、パンフレット掲載のデザイン画は教えてくれる。
そのほかにも、脚本や作品全体に関する鶴巻氏・榎戸氏・庵野氏の3人による鼎談や、キャラクターデザインを担当した竹氏によるインタビューなど、現時点で明らかになっている『GQuuuuuuX』の世界を展望するためには必読の記事が詰まっている。まさに「今マニアが見たいものをしっかり見せてくれる」タイプのパンフレットなのだ。
ということで、本編が気に入ったのならぜひ買っておいてほしいこのパンフレット。自分は本編鑑賞時に買い忘れたので、後からパンフレットを買うためだけに映画館に買いに行ったのだが、十分その価値はあったと思う。皆様も、お買い逃しなきよう!