【漫画でわかる】増加する「人間関係リセット症候群」精神科医ゆうきゆうが教える知っておくべき現代病

■全部リセットしたくなる……人間関係リセット症候群が増加中?

ゆうきゆう『人間関係リセット症候群』(内外出版社)

 「前はSNSでよく見かけていたあの人、最近見かけないな」と思って検索したら、アカウントごと消えていて、どこに行ったのかよくわからない……。そんな体験をしたことのある人は少なくないのではないだろうか。また、衝動的にアカウントを削除してしまったことがあるという人もたくさんいると思う。そんなアカウント爆破に代表される「衝動的な人間関係のリセット」について書かれた本が、ゆうきゆうの『人間関係リセット症候群』である。

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  人間誰しも、「ここではないどこかへ行って、誰も自分のことを知らない場所でやりなおしたい」という考えが脳裏をよぎることはあることだろう。仕事がうまくいかなかった、恋人と破滅的な大喧嘩をしてしまった、忙しさに追い立てられるような日々に疲れてしまったなどなど、しんどい時に「もう全部リセットしたいな」という考えが頭に浮かぶのは、まったくもってよくある話である。

 しかし「いきなり全部リセットする」みたいな緊急脱出は、ちょっとやそっとでは不可能だ。現実世界にはそんな全リセットを防ぐためのブレーキがたくさんついており、おいそれと姿を消すのは難しい。しかし、オンライン上ではその限りではない。SNSはその名前の通りソーシャルなネットワークを提供してくれるサービスであり、社会と名がつく以上そこには色々な人間関係や軋轢が積み重なる。しかし所詮ネット上の出来事なので、アカウントを消しちゃえばリセット自体は簡単だ。

 SNSのアカウント爆破よりは面倒ながら、たとえば連絡先をスマホから消して友人関係を絶ったり、仕事を辞めて転職したり……リセットを繰り返す人もいる。社会人をやっていれば、一人か二人くらいは「なんかいきなり来なくなったな、あの人」という元同僚の記憶がある人もいるかもしれない。

 『人間関係リセット症候群』では、そんな人間関係のリセットを衝動的に繰り返してしまう人の心理面に注目。なぜリセットしたくなるのか、リセットを繰り返してしまう人にはどのような特徴があるのかを分析し、後半では「どうしたらリセットを繰り返さず、ポジティブに生活することができるのか」について解説している。

 漫画にも描かれているようにリセット症候群がどのような症状か本書を見れば分かりやすく書いてある。ぜひ思い当たる人やビジネスパーソンのマネジメントを担うような方々にも本書は必携の書と言えるのではないだろうか。

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